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大手居酒屋チェーン16社/3年で1274店を閉店、串カツ田中は44店増

2022年11月21日 14:37 / 店舗

東京商工リサーチが11月21日発表した大手居酒屋チェーン16社の店舗数調査によると、9月末時点の店舗数は5387店で、6月末から111店減(2.0%減)となっている。

<3年間で1274店減少>
3年間で1274店減少
※出典:東京商工リサーチホームページ

上場居酒屋チェーン主要16社の店舗数は、コロナ前の2019年12月末は6661店だった。しかし、2022年9月末は5387店と、コロナ前から3年間で1274店(19.1%減)減少した。

閉店数は、2020年(1~12月)は4月以降の緊急事態宣言による小売り・外食・サービス業の休業も影響し、585店となった。

2021年は、度重なる緊急事態宣言などで外出自粛が定着し、390店が閉店した。2022年は、3月に全国でまん延防止等重点措置が解除されたが、1~6月188店、7~9月111店、合計299店が閉店している。

東京商工リサーチが10月に実施した「忘・新年会に関するアンケート」では、「開催しない」企業が61.4%と6割以上を占め、宴席の人数制限が解除されたにも関わらず、大人数での会食は敬遠されている。大手居酒屋チェーンにとって、厳しい時期がまだまだ続きそうだ。

チムニー250店舗減、レインズ245店舗減

コロナ前から最も店舗が減少したのは、居酒屋「はなの舞」「さかなや道場」を運営するチムニーの250店減(738店→488店)だった。

次いで、「土間土間」「甘太郎」を展開するレインズインターナショナル(親会社コロワイド)の245店減(1839店→1594件)、「庄や」運営の大庄197店減(487店→290店)となっている。

コロナ前から店舗数が50%以上減少したのは1社、30%以上50%未満が4社、10%以上30%未満が5社、10%未満が3社。逆に、コロナ前から店舗を増やしたのは3社あった。

串カツ田中は44店舗増

店舗を増やした3社は、串カツ田中ホールディングス16.1%増(273店→317店)、「肉汁餃子のダンダダン」を運営するNATTY SWANKYHD44.1%増(86店→124店)、ギョーザや韓国料理など料理別で居酒屋業態を展開する一家HD7.2%増(69店→74店)。

東京商工リサーチは、串カツ、ギョーザ、韓国料理など、メニューやテーマを絞り、メインターゲットに大人数や団体客ではなく、少人数での集客を想定した店づくりがポイントの業態が店舗数を増加させていると分析している。

■集計対象の16社
コロワイド(TSR企業コード:360172105、東証プライム、レインズインターナショナルのみ)
チムニー(TSR企業コード:298064804、東証スタンダード)
鳥貴族ホールディングス(TSR企業コード:571700365、東証プライム)
大庄(TSR企業コード:292458312、東証スタンダード)
ワタミ(TSR企業コード:350488649、東証プライム)
ヴィア・ホールディングス(TSR企業コード:290001692、東証プライム)
DDホールディングス(TSR企業コード:296331996、東証プライム)
ヨシックスホールディングス(TSR企業コード:401392406、東証プライム)
串カツ田中ホールディグス(TSR企業コード:571824587、東証スタンダード)
SFPホールディングス(TSR企業コード:298545780、東証プライム)
テンアライド(TSR企業コード:290859840、東証スタンダード)
ハブ(TSR企業コード:294236058、東証プライム)
SANKO MARKETING FOODS(TSR企業コード:295043857、東証スタンダード)
ジェイグループホールディングス(TSR企業コード:401035484、東証グロース)
NATTY SWANKYホールディングス (TSR企業コード:330431870、東証グロース)
一家ホールディングス(TSR企業コード:692786570、東証スタンダード)

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