神戸・JR垂水駅前/商業施設・住宅の複合再開発、地上32階建て
2023年10月03日 14:15 / 店舗
野村不動産は10月3日、「垂水中央東地区第一種市街地再開発事業」(神戸市垂水区)の工事を開始したと発表した。
完成は2026年3月を予定している。
再開発の計画地は、はJR垂水駅・山陽垂水駅の北側約0.7haの区域。北側が垂水センター街商店街、東側が銀座通り商店街、西側が一番街通り商店街に面している。
駅に近接するため交通利便性が高く、人通りが多い街並みである一方で、周辺にまとまったオープンスペースがなかった。
また、木造老朽家屋が市場を中心に密集していることから、防災面での問題もあった。
再開発事業を通じて、災害に強いまちづくりとして当該計画地の南西側に広場を設ける。加えて、商業・生活利便施設の整備、駅前居住機能の集積・整備などにより地域の活性化、防災機能の強化など都市機能を更新する。
具体的には、地上32階建ての住宅・商業複合施設を計画している。住宅棟の周囲に、個性あふれる商業施設を配置する。
さらに、敷地南側の貫通通路、敷地北東・南西角に配置した滞留広場により、隣接する商店街等への回遊性向上・滞留空間の創出を図る。
商業施設は、垂水のにぎわいの継承・発展に向け、小割の外向き店舗を敷地東西・北側に配置する。さらなるにぎわい創出、地域のランドマークを目指す。
木を基調とした軒下空間を持ち、壁面後退などにより快適な歩行者空間を整備し、街並み景観に配慮する。
低層部壁面や足元空間のライトアップにより、夜間景観の形成にも貢献したい考え。
神戸市では、2019年9月、まちの質・くらしの質を一層高めることで、都市ブランドの向上と人口誘引につなげるプロジェクトとして神戸市による「リノベーション・神戸」がスタート。同年12月には、まちの「顔」となる駅前を心おどる空間へ
と変えていくため、「リノベーション・神戸(第2弾)~見違えるような神戸へ~」が公表された。
垂水駅周辺の公共公益施設の再配置を進めつつ、垂水駅前がどのように生まれ変わっていくのかが示されており、今回の再開発はその一環となる。
■垂水中央東地区第一種市街地再開発事業
施行者:垂水中央東地区市街地再開発組合
所在地:兵庫県神戸市垂水区神田町159番(地番)
施行区域面積:約0.7ha
構造・規模:鉄筋コンクリート造32階建(一部鉄骨造)
主要用途:住宅・商業
事業コンサルタント:都市設計連合
参加組合員(住宅分譲者):野村不動産
特定業務代行者(設計・施工・監理):竹中工務店
商業コンサルタント:野村不動産コマース
■まちづくりの経緯と今後のスケジュール
2010年6月:垂水駅前中央地区市街地再開発準備組合設立
2019年7月:都市計画決定告示
2020年8月:垂水中央東地区市街地再開発組合設立
2022年9月:権利変換計画認可
2023年10月:施設建築物工事着手
2026年3月:施設建築物完工(予定)※引き渡し:5月以降予定
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