DCM/株式交換でエンチョーを完全子会社化
2025年05月12日 11:51 / 経営
DCMホールディングスとエンチョーは5月9日、両社対等の精神に基づく経営統合のため、DCMホールディングスを株式交換完全親会社、エンチョーを株式交換完全子会社とする株式交換を行うと発表した。
株式交換によりエンチョーは、DCMHDの連結子会社となる。
株式交換は、エンチョー株式1株に対して、DCMHD株式0.85株を割り当て交付する。DCMHDの普通株式581万2153株を交付する予定。
効力発生日は9月1日。エンチョーは、8月28日付けで上場廃止(最終売買日は8月27日)する。
経営統合の実現により、仕入れの改善、システム・物流体制の統合、店舗・本部機能の合理化、人材交流のシナジーを見込む。
DCMブランドのプライベートブランド商品を含め、共通商品の導入によりスケールメリットを生かした値入れ改善、販売促進の効果拡大を想定している。システム・物流網の再構築により、より効率的な経営体制を目指す。
また、両社の店舗開発機能、店舗管理・運営のノウハウを共有することにより、機動的な出店、店舗運営を実現する。
本社・本部機能をDCMホールディングスに集約することにより、中部エリアの特性に合わせた営業施策の打ち出しなどを行う。本社・本部コストの低減も見込む。
エンチョーは、1939年5月に静岡県富士市で遠藤材木店として創業した。1962年7月に遠藤材木店の設立を経て、1975年6月に現在の社名であるエンチョーに商号を変更した。
1974年、ホームセンター1号店「ジャンボエンチョー富士店」を静岡県富士市に出店。ホームセンター事業を基幹事業として、静岡県を中心に、グループ全体で3県に57店舗を運営している。
2025年3月期の業績は、売上高332億2800万円、営業利益1億2000万円、経常損失5500万円、純損失4800万円。
エンチョーは、2024年6月頃より業態を超えた販売競争の激化、原材料価格の高騰、物流費、光熱費、人件費などの店舗運営コストの上昇により、他社との提携を検討していた。
出店ドミナント地域の環境、物流問題、合理化をスムーズに行う環境整備を勘案し、DCMホールディングスに対して、経営統合に関し、打診した。
DCMHDは、2024年12月26日、エンチョーに対して、経営統合に関する法的拘束力のない意向表明書を提出したところ、エンチョーは、2025年2月3日、DCMHDに対して、経営統合について本格的な協議を開始したい旨の回答書を提出。5月9日、両社の取締役会で経営統合することを決議したという。
■エンチョー
所在地:静岡県富士市中央町2-12-12
代表者:代表取締役社長 遠藤 秀男
事業内容:ホームセンター事業
資本金:29億200万円(2025年3月31日現在)
設立年月日:1962年7月19日
従業員数:連結1117人(2025年3月31日現在)
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