イオン/トップバリュ上期売上高11.7%増の5907億円、ベストプライスは13.9%増

2025年10月15日 11:43 / 商品

イオンのプライベートブランド(以下:PB)「トップバリュ」は、2025年度上期(3~8月)の売上高が前年同期比11.7%増の5907億円と快進撃を続けている。利益率の高いPBの拡販が、2026年2月期第2四半期の営業収益5兆1899億7000万円(前年同期比3.8%増)、営業利益1181億2900万円(19.8%増)の過去最高の業績に貢献した。下期の新商品を含め、2025年度のトップバリュの動向を追った。

イオンは2024年下期から、「トップバリュ」を価格訴求型「ベストプライス」を中心に販売を強化している。

上期のカテゴリー別売上高の伸びは、「ベストプライス」13.9%増、メインの「トップバリュ」9.1%増、健康志向・オーガニック関連の「グリーンアイ」8.9%増となった。

<10月から第2弾値下げ実施>

10月から第2弾値下げ実施

さらに、グループあげて「トップバリュ」の取り扱いを拡大。10月14日開催の決算会見で吉田社長は、「実は、トップバリュ商品を一番売っているのはまいばすけっとだ。また、フジではトップバリュの売上高が200%伸びている。トップバリュの商品開発はイオン本体だけでなく、事業会社のトップにも集まってもらい、意見を聞いて、商品のコンセプトなどを共有している。商品を軸にグループの一員であるマインドが醸成され、基本理念をグループ内でシェアできている」と説明している。

<事業別売上高前年同期比>

セグメント 前年同期比
GMS 8.5%増
SM 11.9%増
DS 19.2%増
ヘルス&ウエルネス 20.3%増
グループ計 11.7%増

上期は460品目をリニューアル。1回の値下げ、2回の増量キャンペーンを行った。4月に75品目値下げを行った際、値下げ後の初週は対象商品の売り上げが前月比平均1.5倍になったという。

10月1日からは、生活必需品を中心に60品目(値下げ率は2~33.6%。平均10~15%)の第2弾値下げを実施し、対象商品の売上高を1.5倍にのばす計画。

下期は「ベストプライス」から、メロンパンなど人気の菓子パン・総菜パンをラインアップした「おやつパンシリーズ」12品目、ドライマンゴー・珍味といった100円均一菓子12品目、ハンバーグやパスタを組み合わせ400gオーバーのワンプレート冷凍食品「ガッツリ飯×ガッツリ飯」の新商品を投入。

<若年層・男性に人気のボリューム商品>
若年層・男性に人気のボリューム商品
※11月5日発売予定。税別498円

食事代替の菓子、節約中でもがっつり食べたいニーズなどに対応した新商品で、さらなる売り上げ増を狙う。

吉田社長は「少し前までは普段は節約していても、ハレの日にはぜいたくをするという消費の二極化が見られた。しかし今年のお盆の動向では、帰省や旅行を控え、安近短で済ませるなど、できるだけ工夫して節約するといった消費行動が目立った。

一方で、推し活に代表されるように趣味への支出意欲は高く、ストレスや不安から解放されたいという傾向が見てとれる。金銭的のみならず、精神的にもストレスを強いられている人が多いのではないか。この節約意識の高まりに、トップバリュでしっかり応えていく」との方針を示した。

取材・執筆 鹿野島智子

食事代わりの菓子需要/イオントップバリュはパン・100円均一菓子の新商品充実

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