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カゴメ/西アフリカのセネガルに加工用トマトの栽培・販売会社設立

2017年10月27日 17:40 / 海外

カゴメは12月1日、セネガル共和国において、加工用トマトの栽培・仕入れ・販売を担う営農会社「Kagome Senegal Sarl(以下:カゴメセネガル社)」を設立する。

<セネガルでの活動風景>
セネガルでの活動風景

同社グループ会社が保有する種子や栽培技術などの農業技術資源を用いて、セネガルに新たな加工用トマト産地を形成する。また、将来的には同国においてトマト加工品の製造まで事業領域を拡大し、同国及び西アフリカ諸国経済共同体(以下ECOWAS)域内のトマト加工品市場への参入を目論む。

ECOWAS域内でトマトペーストは、基礎調味料として食文化に深く根付いており不可欠な食材となっている。しかし、加工用トマトの栽培技術が未熟なこと、病虫害ストレスが高いことなどにより、品質・量ともに十分な栽培ができていない。そのため、域内で消費されているトマト加工品の大半を海外からの輸入に依存している状態だという。

同社は国際協力機構(JICA)の「協力準備調査」を活用し、2014年から2017年までセネガルにおけるトマト栽培・加工事業の可能性について調査を行ってきた。

また、2016年3月にはポルトガルに、加工用トマトの新産地形成、新たな栽培技術の確立を目指す「カゴメアグリビジネス研究開発センター」を開設し、セネガルにおける加工用トマトの営農事業の可能性について研究を続けてきた。

2017年からは日本貿易振興機構(JETRO)の「アフリカビジネス実証事業」の認定も受けている。その結果、同国は他ECOWAS加盟国と比較して、トマトの栽培に適した地域があること、政情が安定しており治安面でのリスクが低いこと、近隣にはナイジェリアやガーナなど有望なトマト加工品市場が存在することなどから、ECOWASにおけるトマト事業開発拠点として適していると判断した。

同社の国際事業は、トマトの垂直統合型ビジネスを事業推進の中核としており、トマトの種子開発から農業生産、商品開発、加工、販売までのすべてのプロセスを有することで、カゴメ独自の競争力をもつことができると考えている。セネガルにおいても同ビジネスモデルの展開を推進し、同社国際事業の発展のみならず、セネガル、西アフリカ地域の加工用トマト市場の振興に貢献していく。

<ビジネスモデル>
ビジネスモデル

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