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F&LC/スシローの「おとり広告」響き9月期当期利益77%減に下方修正

2022年08月05日 10:30 / 決算

FOOD&LIFE COMPANIESが8月4日に発表した2022年9月期第3四半期決算によると、売上収益2119億3700万円(前年同期比18.6%増)、営業利益123億7200万円(32.2%減)、税引前利益101億7300万円(41.2%減)、親会社に帰属する当期利益52億4700万円(51.3%減)となった。

国内スシロー事業の売上収益は1678億2200万円(4.2%増)、セグメント利益は115億5900万円(40.1%減)。

まん延防止等重点措置が2022年3月に終了し、店内飲食は徐々に回復傾向にあるが、2022年6月に消費者庁より景品表示法に関する措置命令を受けた。以下の各キャンペーンにおいて、各店舗において供給する以下の各料理の取引について、それぞれ、景品表示法第5条の規定により禁止されている同条第3号の規定に基づく「おとり広告に関する表示」第1号又は第4号に該当する不当な表示を行っていたとして、措置命令がなされた。

<おとり広告とみなされた各キャンペーン>
各キャンペーン
※出典:FOOD&LIFE COMPANIES取締役会の調査報告書

海外スシロー事業の売上収益は253億9800万円(109.4%増)、セグメント利益は7億6300万円(前年同期セグメント損失7億6300万円)。

中国大陸においては、2021年9月に初出店した広州で6号店をオープンし、さらに深セン、成都においても出店を計画している。その他の地域では、台湾2店舗、香港5店舗、シンガポール1店舗、タイ5店舗と、新規出店を継続している。

京樽事業の売上収益は160億6700万円、セグメント損失は14億8900万円。京樽の連結子会社化に伴い前第3四半期連結会計期間より連結の範囲に含めたことから、前年同期との比較が困難であるため、前年同期比を記載していない。

コロナ収束後に向けて、合併後のシナジー創出を目的としたテークアウト店舗のスシローとのWブランド化、回転すし業態の回転寿司みさきへのリブランディングなどを推進している。

2022年9月期の連結業績予想は、コロナ禍の生活様式や消費行動が大きく変化したことで国内各事業会社における来店客数の回復が想定より低調だった。加えて、6月9日付消費者庁より景品表示法に関する措置命令を受け、顧客の信頼を損ねるという事態を招き、主要事業である国内スシロー事業の来店客数が想定よりも大きく下がり、その結果、売上収益が予想を下回った。

また、各種コスト上昇、その他費用における減損損失32億8900万円に加えて金融費用における持分法による投資損失20億1100万円などを計上し、業績予想を下方修正している。

通期は、売上収益は前回予想比150億円減の2800億円(16.3%増)、75億円減の営業利益85億円(62.9%減)、税引前利益80億円減の60億円(72.2%減)、親会社に帰属する当期利益57億円減の30億円(77.2%減)を見込んでいる。

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