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H2O/売上高21.1%増、阪急本店が過去最高売上を達成

2023年05月11日 11:00 / 決算

エイチ・ツー・オー リテイリングが5月11日に発表した2023年3月期決算によると、売上高6280億8900万円(前年同期比21.1%増)、営業利益113億8800万円(前期は7億4000万円の利益)、経常利益130億400万円(454.3%増)、親会社に帰属する当期利益163億8200万円(65.9%増)となった。

H2O

売り上げ面は、収益認識に関する会計基準等による影響を除外した従前の基準での売上高に相当する総額売上高は9797億2300万円(24.3%増)で、大幅な増収となっている。

百貨店事業では阪急本店が過去最高売上高を達成するなど売上高が大きく伸長し、食品事業においても関西スーパーマーケットの新規連結効果が売り上げを押し上げた。

百貨店事業の総額売上高は4918億3800万円(27.7%増)、営業利益は102億9900万円(前期は営業利益9億3900万円)。

新型コロナウイルス感染症の影響が薄まり、国内消費が好調に推移。通期の国内売上高は2018年度実績を上回った。

下半期は、免税売上高もコロナ前の8割を超えるまでに回復し、総額売上高においても2018年度実績を超えた。

阪急本店では、通勤や外出機会の増加、結婚式や卒業式などのシーズン需要の回復もあり、婦人ファッションを中心に好調に推移するとともに、ジュエリーや時計、ラグジュアリーブランドファッションなどの高額商材の売り上げが大幅に伸長。通期で過去最高売上高を記録した。

2022年4月にグランドオープンした阪神梅田本店は、4フロアで展開する食を中心とした体験価値の強化に取り組み、幅広い顧客層の来店につながった。上層階の非フード売場は想定を下回る売り上げとなっているものの、顧客基点の営業活動の積み重ねにより、新客の獲得・顧客のファン化が着実に進行しているという。

食品事業は、総額売上高が4161億3900万円(27.2%増)、営業利益は54億6900万円(2.7%増)。

イズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーマーケットでは、4~9月は前年のコロナ拡大による内食需要増大の反動により苦戦した。10~3月は新型コロナウイルスの影響緩和により各社で客数が前年から減少したものの、値上げにより客単価は上昇し、既存店売り上げは前年並みで推移した。

既存店売上高前年同期比はイズミヤが2.9%減(客数4.0%減、客単価1.1%増)、阪急オアシスが5.7%減(客数4.9%減、客単価0.9%減)。

関西スーパーマーケットでは既存店売上高は1.0%減(客数1.7%減、客単価0.7%増)。

商業施設事業は、総額売上高355億7400万円(17.0%減)、営業利益18億800万円(361.8%増)。イズミヤSC運営と衣料品・住居関連品販売・テナント管理を行うエイチ・ツー・オー 商業開発において、直営売場の縮小により減収となったものの、テナント空区画の積極的な活用、直営売場の再編集、運営効率化によるコスト削減を進めたことから増益となっている。

次期は、売上高6750億円(7.5%増)、営業利益170億円(49.3%増)、経常利益165億円(26.9%増)、親会社に帰属する当期利益80億円(51.2%減)を見込んでいる。

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