しまむら／3～11月増収増益、インフルエンサー企画など好調

2023年12月25日 17:31 ／決算

しまむらが12月25日に発表した2024年2月期第3四半期決算によると、売上高4796億6000万円（前年同期比3.4％増）、営業利益456億4900万円（2.5％増）、経常利益467億9000万円（2.8％増）、親会社に帰属する当期利益330億7700万円（4.3％増）となった。

主力のしまむら事業は、ブランド力の進化のため自社開発ブランド（PB）とサプライヤーとの共同開発ブランド（JB）を強化している。

PBでは高価格帯「CLOSSHI PREMIUM」の拡充と、暖か素材を使用した「FIBER HEAT」のアウター衣料へのラインロビングが客単価向上に奏功。JBはインフルエンサー企画が好調で、婦人大サイズ部門のサイズロビングも顧客層拡大に効果的だった。

広告宣伝では、残暑と暖冬の日が続く中、創業70周年企画や各種フェアを週替わりで打ち出し、集客につなげた。デジタル販促の拡大では、写真撮影や動画編集を一部内製化し、作業時間短縮と経費削減を進めている。

各取組の結果、売上高は前年同期比3.8％増の3595億8600万円。店舗数は9店舗を開設、13店舗を閉店し、1414店舗となった。

アベイル事業は、メンズとレディースのアウター衣料でJBの品ぞろえを強化。トレンドではY2Kファッションや韓国企画が好調で、カップルコーデやインフルエンサー企画も集客につながり、ローティーン向けやSサイズの拡大は顧客層拡大に効果的だった。

服飾雑貨では厚底スニーカーやショルダーバッグ、キャラクター雑貨が好調。個店対応では都市部専用の品ぞろえとチラシ配布を行い、対象店舗の売上に寄与している。

売上高は前年同期比3.8％増の471億6900万円。店舗数は1店舗を開設、3店舗を閉店し、311店舗となった。

バースデイ事業は、PBとJBを拡充し、サステナブル素材の商品を拡大したPBの「BIRTHDAY PLUS（バースデイプラス）」や高価格帯を拡大した新生児向けJBの「Cottoli（コトリ）」が好調。一方で巣ごもり需要の反動や高気温が続いた影響により、衛生雑貨や冬物商品は昨年を下回っている。

販促ではSNSによるデジタル販促を拡大。販促媒体の多様化を進め、SNSでのライブコマースも集客に効果的だった。

売上高は前年同期比0.3％減の558億900万円。店舗数は7店舗を開設、1店舗を閉店し、店舗数は319店舗だった。

シャンブル事業は、アウター衣料のJBを強化し、JBの「tsukuru＆Lin.（ツクルアンドリン）」ではインフルエンサーやキャラクターとのコラボ企画を拡大して新規顧客を獲得。雑貨ではお出掛け需要によりランチ用品やコスメが好調だった。

ギフト対応では品ぞろえを強化した靴下やハンカチのラッピング件数が増加。一方で、インテリアやキッチン用品は巣ごもり需要の反動で昨年売上を下回っている。

売上高は前年同期比1.4％増の109億3500万円。店舗数は7店舗を開設、3店舗を閉店し、店舗数は117店舗となった。

ディバロ事業は、高気温の影響で冬物ブーツの売れ行きが不振だった一方で、ヤング向け商品の拡充や新規ブランドの取扱開始など、ラインロビングを強化したレディースとメンズのスニーカーとカジュアルシューズが好調。服飾雑貨では帽子や手袋、バッグが売上を伸ばした。

販促ではテーマ性を重視したチラシの打ち出しやSNSでの情報発信を強化し、販促媒体の種類を拡大したことが集客力向上につながったという。

売上高は前年同期比9.1％増の6億2300万円。1店舗を閉店し、店舗数は15店舗となった。

台湾全域で店舗を展開する思夢樂は、20代から60代の女性とその家族をターゲットとした総合衣料の専門店として、日常生活で必要なソフトグッズが顧客の欲しい時に必ずある店舗の実現に向けて、事業の再構築を進めている。

商品力の強化では、日本企画のPBやJB、台湾企画のPBの拡大により他社との差別化を図り、キャラクターやスポーツ、ビジネスやアウトドアなどの品ぞろえ拡大が客数増加に効果的だった。販売力の強化では、現地の有名インフルエンサーとのコラボ企画やデジタル販促の拡大が新規顧客の獲得につながった。

売上高は前年同期比14.3％増の11億7000万NT$（55億3500万円）。店舗数は2店舗を開設、1店舗を閉店し、店舗数は41店舗だった。

通期は、売上高6350億8800万円（3.1％増）、営業利益545億7100万円（2.4％増）、経常利益555億2200万円（2.1％増）、親会社に帰属する当期利益395億2200万円（3.9％増）を見込んでいる。

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