流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





高島屋/3~11月営業利益45.3%増、商品利益率・コスト構造改善

2023年12月25日 16:28 / 決算

高島屋が12月25日に発表した2024年2月期(第3四半期)決算によると、営業収益3341億9200万円(前年同期比5.2%増)、営業利益332億900万円(45.3%増)、経常利益358億2900万円(46.4%増)、親会社に帰属する当期利益242億5100万円(5.9%増)となった。

高島屋

連結では、各利益とも前年10月計画に対する想定を上回り、営業利益、経常利益は上期に引き続き、当期純利益は第3四半期累計において、過去最高を更新した。

商品利益率の改善基調、コスト構造改革の効果が継続し、想定を上回る大幅な営業増益

百貨店業での営業収益は2441億4700万円(5.5%増)、営業利益は206億5800万円(59.6%増)。

国内百貨店は国内顧客、インバウンドともに好調だった。

インバウンドを除く国内顧客売上高は、婦人服、紳士服、化粧品など、ファッション関連商品を中心に堅調に推移した。

インバウンド売上高は、ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品が好調だった。

また、正価品売上高拡大など、商品利益率向上への取り組みが進んでいる。

ベースアップや新規催事など営業力強化で、販管費は前年から37億円増加したが、コスト構造改革は着実に進行し、前年から33億円削減。総額営業収益販売管理費比率は改善しているという。

シンガポール高島屋は、内需の堅調な推移やインバウンドの回復もあり、売上高が大きく伸びた。また、ホーチミン高島屋でもベトナム初ブランドの導入など新たな取り組みを推進、2社については増収増益となっている。

サイアム高島屋については、ツーリストを含む入店客数の増加に伴い売上高が回復し増収となり、赤字幅が縮小している。

一方、上海高島屋は、前年のコロナ影響による休業(67日間)反動もあり大きく増収となったが、休業に伴うコロナ関連費用の特別損失への振替反動も同じく大きく、減益となった。

商業開発業での営業収益は383億8700万円(9.3%増)、営業利益は97億5500万円(38.1%増)。

東神開発は賃料収入増、コスト抑制により増収増益だった。

10月に「京都で一番の待ち合わせ場所」というコンセプトのもと、高島屋京都店および専門店ゾーン「T8(ティーエイト)」からなる「京都高島屋 S.C.」が開業、11月には地域のの暮らしの場となる「立川高島屋 S.C.」をリニューアルオープンした。

金融業での営業収益は130億4400万円(1.7%増)、営業利益は34億2300万円(0.8%減)。

カード取扱高の伸長やライフパートナー事業の顧客基盤拡大などにより増収だったが、市場領域開拓、事業基盤拡大に向けた先行投資の影響もあり、わずかに減益となっている。

建装業での営業収益は182億2100万円(22.4%増)、営業損失は4億8300万円(前年同期は4億5600万円)。

高島屋スペースクリエイツは、ホテルなどの大型物件やラグジュアリーブランドを中心とした商業施設の受注が増加し、増収だったが、一部大型物件での原価増大の影響もあり、わずかに赤字拡大となった。

通期は、営業収益4670億円(5.3%増)、営業利益450億円(38.4%増)、経常利益470億円(36.1%増)、親会社に帰属する当期利益300億円(7.8%増)を見込んでいる。

■高島屋の関連記事
立川高島屋S.C./デイリー性強化しリニューアル、家族層に訴求

関連記事

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧