千趣会 決算/1~9月は記録的猛暑などで季節商品苦戦、営業損失32億7800万円
2024年11月12日 12:43 / 決算
千趣会が11月11日に発表した2024年12月期第3四半期決算によると、売上高320億5100万円(前年同期比10.6%減)、営業損失32億7800万円(前期は49億5800万円の損失)、経常損失32億2800万円(前期は50億200万円の損失)、親会社に帰属する当期損失28億1400万円(前期は46億6400万円の損失)となった。
通信販売事業においてカタログ配布戦略の見直し、LINE・SNSを活用した販促等、顧客接点再構築の取組みを行い、改善はあったものの、期待通りの効果を得られなかった。9月以降も記録的猛暑が続くなど平年より気温が高い日が多く、季節商材を中心に受注が計画を大きく下回ったことにより、売上高は前年割れとなった。
7月以降も役員報酬の減額措置を継続するなど、固定費の削減に努めたものの、営業損失、経常損失、当期損失を計上した。
インターネットとカタログを中心とする通信販売事業の売上高は276億700万円(11.9%減)、営業損失36億600万円(前期は52億2900万円の営業損失)だった。
新規施策として、お客とのエンゲージメントの向上を図るため、ベルメゾンの優待プログラムを改定した。しかし、想定通りの効果を得られなかった。猛暑の影響で、季節商材を中心に受注が計画を大きく下回った。さらに、在庫消化促進のためのセールを行ったことなどから、営業損失となった。
法人向けの商品・サービスを提供する法人事業の売上高は29億2100万円(4.7%減)、営業利益は9400万円(373.1%増)だった。企業からの物販に関する受託案件や物流業務等の代行サービスの利用受注が順調に進捗し収益性は改善しているものの、広告受注の下振れ等の影響を受けた。
また、業績悪化に伴い、通期業績予想を下方修正した。
通期は、売上高437億円(11.2%減)、営業損失48億円、経常損失48億円、親会社に帰属する当期損失45億円を見込んでいる。
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