吉野家HD 決算/2月期売上高増収減益、出店強化で売上増も人件費などコスト増

2025年04月10日 18:52 / 決算

吉野家ホールディングスが4月10日に発表した2025年2月期決算によると、売上高2049億8300万円(前年同期比9.3%増)、営業利益73億600万円(8.4%減)、経常利益79億9500万円(7.1%減)、親会社に帰属する当期利益38億300万円(32.1%減)となった。

吉野家HD

全社既存店売上高は5.7%増。内訳は吉野家7.4%増、はなまる8.1%増、海外4.6%減(現地通貨ベース)。店舗出店については、国内75店、海外97店を出店した結果、グループの店舗数が2821店舗となっている。

吉野家のセグメント売上高は1378億400万円(9.0%増)。セグメント利益は、人材の確保と定着を目的とした先行的な賃上げや店舗の時給改定など人件費を中心としたコスト上昇の影響により77億9000万円(3.0%減)となった。

店舗数は、52店舗の出店、22店舗の閉店により1259店に。転換を進めている新サービスモデルの店舗数は、412店舗から540店舗まで増加し、テイクアウト・デリバリー専門店は37店舗から44店舗に増加している。

既存店舗の積極的なクッキング&コンフォートへの改装を継続。原材料価格高騰および人件費増加の影響により24年7月に価格改定を行った。

はなまるのセグメント売上高は308億5200万円(5.5%増)。セグメント利益は、増収効果で20億500万円(16.3%増)となっている。

店舗数は、12店舗の出店、15店舗の閉店により415店舗となった。

原材料価格高騰および人件費増加の影響により1月に価格改定を行実施。同時に要望の多かった青ネギのフリートッピングを開始した。「つくりたて」を実現させるべくテーブルオーダーの検証を開始している。

海外のセグメント売上高は、為替などの影響により278億7500万円(2.9%増)、セグメント利益は、人件費を中心としたコスト上昇などの影響により12億1400万円(47.0%減)。海外は暦年決算のため1月~12月の実績を取り込んだ。

店舗数は97店舗の出店、93店舗の閉店により998店舗となった。エリア別概況は、アメリカの既存店売上高3.8%減、中国6.8%減、その他アセアン地区3.0%減、海外合計は4.6%減(現地通貨ベース)となっている。

アメリカ、中国ともに現地経済の影響を受けたが、価格戦略、メニュー構成の見直しなどに継続して取り組んだ。

また、「吉野家」「はなまる」におけるクレジットカード端末の導入など、店舗運営のシステム化も積極的に進めている。

成長事業の強化の取り組みとして、今後の事業ポートフォリオ戦略においてラーメン事業を次なる柱と位置付けた。

ラーメン店向けの麺、スープ、タレなどの商材の開発、製造、販売を行っている宝産業に加えて、北海道産小麦を使用したこだわりの「自家製麺」と高純度の鶏スープを使った「鶏白湯スープ」が幅広い顧客層から支持を得ているキラメキノ未来の株式を取得し子会社化した。今後はラーメン事業でシナジーを活かし、規模拡大にまい進していくという。

2026年2月期は、売上高2250億円(9.8%増)、営業利益74億円(1.3%増)、経常利益80億円(0.1%増)、親会社に帰属する当期利益42億円(10.4%増)を見込んでいる。

吉野家HD 決算/3~11月は9%増収も、米国の時給増などの影響で営業利益7%減

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