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ヨウジヤマモト/民事再生法の適用を申請、負債60億円

2009年10月09日 / 経営

帝国データバンクによるとヨウジヤマモト(資本金9000万円、品川区東品川2-2-43、代表大塚昌平氏、従業員466名)は、10月9日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

同社は、1979年1月に先鋭的なデザインで世界的なデザイナーとして知られる山本耀司氏が72年4月に設立したワイズの紳士服部門が分離した形でワイズフォーメン・ヤマモトの商号で設立。

コム・デ・ギャルソン、イッセイミヤケなどと80年代にDCブランドブームを形成。その後、97年3月にグループ会社の再編が行われ、関係会社を吸収合併すると同時に現商号に変更していた。

ブランド商品事業として、製造を外注する形態で、婦人服を主体に、紳士服、子供服など高級志向の衣料品の企画、卸、小売りのほか、ヨウジヤマモトのライセンス事業や他社ブランドの商品企画を行う「ライセンス・コラボレーション事業」、また著名人からの特注や北野武監督の映画「BROTHER」「DOLLS」「座頭市」の衣装監修なども展開。

「Y’s」「Y’s for men」「FEMME」「HOMME」「+NOIR」などのブランドを有し、国内直営店22店舗、百貨店インショップ33店舗のほか、フランスをはじめ、イギリス、ベルギー、イタリア、アメリカ、香港など現地法人を有し、海外展開も積極的に行い、2004年8月期には年売上高約119億1400万円をあげていた。

しかし、消費低迷の影響から2008年8月期には年売上高約95億8000万円に減少。この間、生産コストの低減や経費削減を進めるなど経営改善に努めたものの、昨年秋以降の世界的な経済不況や円高による景気後退の影響から過剰債務による財務内容の悪化と販売不振に歯止めがかからず実質債務超過の状況となるなど資金繰りが悪化、また取引先や金融機関からの支援も限界に達し、今回の措置となった。

負債は約60億円(2009年8月末現在)。

なお、インテグラル(東京都千代田区)からスポンサーとしての諸々の支援について意向表明があり、本日付で同社との間でスポンサー契約を行っている。

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