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政府/緊急事態宣言5月末まで延長、14日に再評価

行政/2020年05月04日

安倍晋三総理は5月4日、記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症対策として発令した緊急事態宣言を全国を対象に5月31日まで延長すると発表した。

また、10日後の5月14日を目途に、専門家によるその時点での状況評価を得て、可能であると判断すれば、期間満了を待つことなく、緊急事態を解除する考えを示した。

新型コロナウイルスの存在を前提とした「新たな生活様式」を提示するとともに、経済活動を再開するために、2週間をめどに業態ごとのより詳細な感染予防策ガイドライン策定することも発表した。会見の概要は次の通り。

安倍総理 緊急事態宣言を発出してから間もなく1カ月となります。最低でも7割、極力8割、人との接触を削減する。この目標の下、可能な限り、ご自宅で過ごしていただくなど、国民の皆様には、大変なご協力をいただきました。

その結果、一時は、1日あたり700名近くまで増加した全国感染者数は、足元で200名程度、3分の1まで減少しました。これは、私たちが、終息に向けた道を着実に前進していることを意味します。また、一人の感染者がどれくらいの数に人にうつすか示す実効再生産数の直近の値も1を下回っています。

緊急事態を宣言して、4月上旬、1カ月後の未来について、欧米のような感染爆発が起こるのではないか、そうした悲観的な予想もありました。しかし、国民の皆様の行動は、私たちの未来を着実に変えつつあります。

我が国では、緊急事態を宣言しても、欧米のような罰則を伴う強制的な外出規制などはできません。それでも、感染拡大を回避し、減少へと転じさせることができました。

これは、国民の皆様お一人お一人が強い意志を持って可能な限りの努力を重ねて下さった、その成果であります。協力してくださった全ての国民の皆様に、心から感謝を申し上げます。

その一方で、こうした努力を、もうしばらくの間、続けていかなければならないことを、皆さんに、率直にお伝えしなければなりません。現時点では、まだ、感染者の減少が、十分なレベルとは言えない。

全国で1万人近い方が、いまだ入院などにより、療養中です。この1カ月で人工呼吸器による治療を受ける方は、3倍に増えました。こうした重症患者は回復までに、長い期間を要することを踏まえれば、医療現場の皆さんが過酷な状況に置かれている現実に変わりはありません。

これまでに500名を超える方々が、感染症によりお亡くなりになりました。心からご冥福をお祈り申し上げます。それでも多くの命を救うためには、医療支援をさらに重症者治療に集中していく必要があります。1日あたりの新規感染者を、もっと減らさなければなりません。このところ全国で毎日100人を超える方々が、退院など回復しておれらますが、その水準を下回るレベルまで、さらに新規感染者を減らしていく必要があります。

そのために感染者が多く、特に警戒が必要な13都道府県の皆様には、引き続き、極力8割の接触回避のためのご協力をお願いします。東京都では5月になってからも、平均で1日100人を超える感染者が確認されています。これまでの努力を無駄にしないためにも、ここで緩むことがないように、お願いをいたします。

そして各地への感染拡大を防ぐためにも、地方への人の流れが生まれるようなことは避けなければなりません。そのための対策も講ずることができるよう、今後とも全国を対象として、延長をさせていただくことといたしました。

その上で入院患者の皆さんは、2、3週間が平均的な在院期間とされています。新たな感染者数を低い水準に抑えながら、これまでに感染した患者の皆さんの退院などを進めていく。そうすることで、医療現場のひっ迫した状況を改善するためには、1カ月程度の期間が必要であると判断いたしました。

こうした考え方について、本日は、尾身会長をはじめ諮問委員会の専門家の皆さんの承認の上で、今月いっぱい、今月末まで、緊急事態宣言を延長することを決定いたしました。

5月14日に中間判断、家賃負担の軽減など追加経済対策

ただし、いまから10日後の5月14日を目途に、専門家の皆さんに、その時点での状況を改めて評価いただきたいと考えています。その際、地域ごとの感染者数の動向、医療提供体制のひっ迫状況などを、詳細に分析いただいて、可能であると判断すれば、期間満了を待つことなく、緊急事態を解除する考えであります。

当初予定していた、1カ月で緊急事態宣言を終えることができなかったことについては、国民の皆様に、お詫び申し上げたいと思います。感染症の影響が長引く中で、我が国の雇用の7割を支える中小・小規模事業者の皆さんが現在、休業などによって、売上がゼロになるような、これまでになく厳しい経営環境に置かれている。その苦しみは痛いほど分かっています。

こうした中で、緊急事態をさらに1カ月続ける判断をしなければならなかったことは、断腸の想いです。明日の支払いにも大変なご苦労をしている皆さんに、1日も早く使い道が全く自由な現金をお届けしなければ、ならないと考えています。5月1日から、最大200万円の持続化給付金の受付を開始しましたが、最も早い方で、8日から入金を開始します。

公庫や商工中金だけでなく、身近な地方銀行や信金や信組でも3000万円まで、実質無利子・無担保、元本返済も最大5年据え置きの融資が受けれらます。納税や社会保険料の支払いも猶予いたします。

これらの支援策をご活用いただくことで、この緊急事態を何とかしのいでいただきたい。事業と雇用を何としても守り抜くとの決意の下で、政府の総力を上げ、スピード感を持って支援をお手元にお届けして参ります。

加えて、飲食店などの皆さんの家賃負担の軽減、雇用調整助成金の更なる拡充、厳しい状況にあるアルバイト学生への支援についても、与党における検討を踏まえ、速やかに追加的な対策を講じていきます。

その上で、事業者の皆さんが何よりもの望んでんおられるのは、事業の本格的な再開だと思います。そのために、この1カ月で現在の流行を終息させなければならない。5月は終息のための、1カ月であり、そして、次なるステップに向けた準備期間であります。どうか、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

感染の拡大防止は、私たちの命を守るための大前提です。有効な治療法やワクチンが確立されるまで、感染防止の取り組みに終わりはありません。その意味で私たちは、ある程度の長期戦を覚悟する必要があります。

コロナの時代の新たな日常「新しい生活様式」策定

しかし経済社会活動を厳しく制限するいまのような状態を続けていけば、私たちの暮らし、それ自体が立ち行かなくなります。命を守るためにこそ、私たちは、コロナの時代の新たな日常を1日も早く作り上げなければなりません。

ウイルスの存在を前提にしながらのいつもの仕事、毎日の暮らし、緊急事態のその先にある出口に向かって、皆さんと共に一歩一歩前進していきたいと考えています。

その観点から本日、日常生活において、留意すべき基本的なポイントを専門家の皆様からお示しいただきました。密閉、密集、密接、3つの密を生活のあらゆる場面でできる限り避けていく。このウイルスの特徴を踏まえ、正しく恐れながら、日常の生活を取り戻していく。専門家の皆さんが策定した新しい生活様式は、その指針となるものです。

子どもたちには、長期に渡って学校が休みとなり、友達とも会えない。外で十分に遊べない。いろいろと辛抱してもらっています。心から感謝をいたします。また、お父さんやお母さんやご家族の皆様には、大変なご負担をおかけしています。

先週、文部科学省から、分散登校など新たな指針をお示ししました。段階的であっても、子どもたちの学校生活を取り戻していく。学校においても新たな日常を作る取り組みを進めます。

2週間を目途に業態ごとの感染予防策ガイドライン策定

経済活動においても新たな日常を作り上げます。さまざまな商店やレストランの営業、文化施設、比較的小規模なイベントの開催などは、新しい生活様式を参考に、人と人との距離を取るなど、感染防止策を十分に講じていただいた上で、実施していただきたいと考えています。

今後、2週間を目途に、業態ごとに専門家の皆さんにもご協力をいただきながら、事業活動を本格化していただくための、より詳細な感染予防策のガイドラインを策定して参ります。

ただし、3つの密が濃厚な形で重なる夜の繁華街における接待を伴う飲食店、ライブハウスなど、これまで、集団感染が確認された場所へ出かけることは、引き続き自粛をお願いすることとなると考えます。

他方で、外出、それ自体が悪いわけではありません。人との距離を十分に保ち、マスクを着用する、そうした予防対策を講じながら、外出できる。そうした日常を専門家の皆さんのアドバイスの下に、取り戻して参ります。

もう一度、申し上げますと、外出、そのものは全く悪いわけではないということでございます。3つの密を避けることを大前提に、新たな日常を国民の皆さんと共に作り上げていく。5月はその出口に向かって、まっすぐに進んでいく1カ月です。同時に、次なる流行の恐れにもしっかり備えていきます。その守りを固めるための1カ月でもあります。

新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見(2020年5月4日)

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