経産省/ファミマ、ポプラで弁当・おにぎりロス削減実験、RFID活用

2020年10月28日 16:50 / 行政

経済産業省は10月28日、同省委託事業「2020年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(IoT技術を活用したコンビニエンスストアにおける食品ロス削減事業)」(委託事業者:伊藤忠商事)において、コンビニエンススストアの店舗での電子タグ(RFID)を活用した食品ロス削減に関する実証実験を行うと発表した。

<弁当・おにぎりロス削減実験>
おにぎり・サンドイッチロス削減実験
※出典:IoT技術を活用したコンビニエンスストアにおける食品ロス削減事業実証実験概要(以下同)

流通業においては、少子高齢化による深刻な人手不足やそれに伴う人件費の高騰、消費者ニーズの多様化が進行してきた。また、消費財のサプライチェーン内には多くの事業者が存在しており、全体最適が図られにくく、食品ロスや返品が発生する一因となっているとも言われている。

今回、消費期限の短い商品(弁当・おにぎりなど)について、RFIDを活用し、在庫状況や消費期限を自動的に管理するとともに、販売期限・消費期限が近い商品について、ポイント付与、直接値引きによる販売を行う実証実験を実施。コンビニの店頭における省力化や食品ロスの削減・廃棄率の低下など、サプライチェーンの効率化・生産性向上を図る。

<実験の流れ>
実験の流れ

コンビニの店頭において、消費期限の短い商品(弁当・おにぎりなど)の入荷検品時にRFIDを貼り付け、RFIDを読み込むことができる陳列棚(スマートシェルフ)を活用。商品の在庫情報、販売期限・消費期限をリアルタイムで自動的に管理するもの。

販売期限・消費期限が迫っている商品に関しては、スマホアプリを活用したポイント付与、直接値引きによる販売を行う。店頭の商品棚に設置したタブレット端末も活用し、ポイント付与などを行っていることを消費者にも分かりやすく告知する。

これらの実験の結果について、廃棄率の低下や省力化に関する効果を検証していく。

ファミリーマートと連携して11月2日~30日、ファミリーマート 京王プレッソイン池袋店、ファミマ!! ThinkPark店(大崎)で実験を開始する。

<ファミマはアプリ「ecobuy」活用>
スマホアプリ「ecobuy」

店頭での入荷検品時にRFIDを貼り付け、商品の在庫状況を管理。販売期限が近づいた商品の情報・在庫数・付与ポイント数をスマホアプリ「ecobuy」、店頭の商品棚サイネージで表示する。

対象商品購入後、消費者は「ecobuy」からポイント付与を申請する。

さらに、ポプラと12月7日~28日、ポプラ 鬼子母神店、生活彩家 秋葉原駅前店で実験を行う。

<ポプラはアプリ「No Food Loss」活用>
「No Food Loss」

店頭での入荷検品時にRFIDを貼り付け、商品の在庫状況を管理。販売期限が近づいた商品をバックヤード用管理アプリで販売スタッフに通知し、別棚に商品を移動する。

スマホアプリ「No Food Loss」にて値引き販売を行っている商品の情報・在庫数・値引き率を消費者に告知。対象商品購入時に「No Food Loss」にて認証を行い、商品を値引き販売する仕組みとなっている。

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