伊藤ハム米久HD/事業会社2社の経費精算システム統合、作業時間53%削減目指す
2021年12月23日 14:40 / IT・システム
伊藤ハム米久ホールディングスは12月23日、伊藤ハム・米久の2社の経費支払い・従業員立て替え経費精算(以下:間接費支払い)に使用するシステムを2022年8月に統合し、共通基盤による全体最適な運用を開始すると発表した。
これに伴い、コンカーとファーストアカウンティング(AI会計/Remota)、インフォマート(BtoBプラットホーム 請求書)のソリューションを活用してシステム統合を進めるとともに、DXによる業務効率化と内部統制強化を推進。今回のシステム統合により、最大で現在の作業時間から53%削減を目指す。
今回、両事業会社(グループ会社含む19社)の間接費支払い業務をSAP(エスエーピー)、Concur(コンカー)ソリューションに統合し、クラウド&マルチデバイス対応にすることで、グループ従業員はいつでも・どこでも当該システムにアクセスできるようになる。該当業務従事者の作業時間削減につながり、業務効率化を実現する。
新型コロナウイルス感染症の影響による外部環境の変化により、デジタル化ニーズが急速に高まった。社内で多くの部門・従業員が関わる間接費支払い業務をデジタル化することで、外部環境の変化にも柔軟に対応。働き方改革を進め、企業として競争力を高めたい考えだ。
2016年に伊藤ハムと米久が経営統合後、両事業会社ごとに異なるシステムを利用して、間接費支払い業務を行っていた。今回、間接費支払い業務に係るシステムを統合することで、両事業会社の従業員について同じ環境下での作業が可能となる。
間接費支払い業務においては、領収書・請求書の確認、入力項目の二重チェックなど、人手に頼ったルーティン作業が多くあった。
また、コロナ禍でのテレワーク推奨においても請求書の紙での確認、ワークフローにおける確認者の多さにより、事務所に出勤しなければ対応できないことが依然として多く残っていたという。
今回、証憑(しょうひょう)の電子化によるペーパレス化で、モバイルによる承認が可能になることから、出社せずとも間接費支払い業務が可能となる。
リモートワークをはじめとするニューノーマルにおける働き方改革を推進するとともに、新たな発想力を必要とする創造的業務へシフトする。
複数のソリューションを組み合わせたクラウド&マルチデバイスにより、全体最適視点で活用。具体的には、事前申請とのひもづけ、外部データとの連携、証憑(しょうひょう)の電子化(スキャナー保存対応)、申請のモバイルによる承認を行う。
さらに、AIによるルール・規程の自動チェック、分析ツールを活用した事後のモニタリングにより、内部統制を強化する。
デジタルツールを活用して間接費支払い業務の見える化・デジタル化を推進することで、PDCAサイクルの迅速化、新たな気付きを与えるなど、DXによる業務プロセスの変革を図る。
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