メディパルHD/富士通のAIで倉庫内ピッキングを効率化
2023年03月13日 12:00 / IT・システム
メディパルホールディングスは3月13日、物流センター内の作業オーダーの組み合わせと作業順序を最適化する2つのAIアルゴリズム(国際特許出願済み)を備えた富士通のクラウドサービス「Picking Optimizer(ピッキングオプティマイザー)」を導入したと発表した。
3月より、本格運用を開始している。
「Picking Optimizer」は、物流センター内の出荷作業において、1人のピッキング作業者が同時に複数の出荷先への商品をピッキングするマルチオーダーピッキング作業を最適化し、センター内ピッキング作業効率を向上させる富士通のサービス。
同サービスには、富士通独自の2つのAIアルゴリズムを用いた最適化エンジンが搭載されている。ひとつは、マルチオーダー組み合わせ最適化アルゴリズムにより、同一商品をまとめてピッキングでき、作業者がピッキングの際に立ち寄る場所や回数を最小限にする。
もうひとつは、作業順序最適化アルゴリズムにより、ピッキング作業順序を制御することで物流センター内の集中(渋滞)を回避するという。
メディパルHDは、2020年11月より、子会社であるメディセオの医療用医薬品などを取り扱う高機能物流センター、神奈川ALC(エリア・ロジスティクス・センター)において、「Picking Optimizer」を用いたピッキング作業の実証実験を行ってきた。ピッキング作業者の総移動距離を最大22.6%削減するなど、その有効性が確認できたため、同センターへの導入を決定した。今回の導入を皮切りに、順次、ピースピッキングシステムを採用している8カ所のALCに展開していく。
「医療と健康、美」を支える国内最大級のヘルスケア物流プラットフォーム実現を目指して、物流改革を推進。今後、他地域にあるALCへの「Picking Optimizer」の展開をはじめ、富士通のICTを活用することで、高機能物流センターのさらなる効率化の早期実現を目指すとしている。
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