大丸東京店/ベーカリー部門にAI需要予測、食品ロス最大7%削減
2023年03月15日 13:50 / IT・システム
コニカミノルタジャパンは3月15日、大丸東京店のベーカリー部門にAI需要予測サービス「AIsee(アイシー)」を導入したと発表した。
サービス導入後、ベーカリー部門における食品ロスを前年比最大7%削減したという。
「AIsee」は、特別なシステム構築の必要が無く、PCとインターネット環境が整備されていれば月額税込み5万5000円から利用できるSaaS型のAI需要予測サービス。手持ちのデータを入れることで自動的にAI予測を行い、小売業、飲食業、製造業などにおける「見通し・予測」をサポートする。
ベテラン社員の「先読み」を標準化して、業務効率化を図り、人材育成にも役立つ。特に販売予測や来店者数予測に応じた、商品・食材の発注、生産量の調整、最適なシフト調整について、活用実績が増え、属人化の解消、経費削減にもつながるという。
大丸東京店での発注作業は、過去の来客数、天候、曜日、イベントや百貨店の売り上げ目標などに応じて、各テナントのベテラン社員がこれまでの経験と勘をもとに判断する運用となっていた。発注業務が属人化し、担当者の負担だった。
そこで、ベテラン社員に頼っていた運用のシステム化を図ることで、高度な予測による食品ロス削減実現と属人化の解消を目指し、2022年8月に「AIsee」を導入した。
「AIsee」の導入には、特別なシステム構築や専用端末の必要がなく、PCとインターネット環境で利用できる点、運用時には必要な伴走支援が行われる点、月額5万5000円からの低コストで利用できる点が評価されたという。
大丸東京店の食品部門の中でも4番目に食品ロスの発生が多いベーカリー部門から導入した。各ベーカリーテナントの定番商品かつ、売り上げ上位のアイテムに限定し、過去3カ月分の日次売り上げ実績を「AIsee」に登録し、運用を開始した。
「AIsee」が算出した予測結果を参考数値とし、テナント担当者が発注・生産量を計画。そうすることで、新型コロナウイルスの影響による行動制限が緩和され来客数や売り上げが増加する予測が難しい状況でも、適切な発注・生産量を判断でき、食品ロスを前年比最大7%削減することができた。
また、過去のデータだけでなく運用期間中の実際の発注・生産量、売り上げ数値のデータも蓄積していくことでAIが学習。運用開始2カ月で、ベテラン社員に匹敵する予測精度にまで高め、業務の属人化の解消も推進したとしている。
■AIsee サービス料金
月額費用:5万5000円(税込み)※オプションあり
https://bs-offers.konicaminolta.jp/AIsee/business
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