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スリーエフ/平均日販80万円、新型フォーマット「グーツ」全面改装

2019年09月06日 16:20 / 店舗レポート

スリーエフは9月9日、新型フォーマット「グーツいちょう並木通り店」を2004年の開店以来、15年ぶりに全面改装オープンする。6日、関係者向けに内覧会を開催した。

<グーツ>
グーツ

グーツは2004年5月、画一化しているコンビニエンスストアとは異なる個性的な店舗を作ることを目的に開発した新業態。

今回、「従来のコンビニに不足している、できたて感の訴求により、あたたかさ、和み、やすらぎを感じてもらえる店」というストアコンセプトを維持しながら、キッチンを強化することで、より品質の高い商品を提供する店舗に一新した。

旧店舗の店舗面積は約190m2だったが、今回、店舗に併設していた約66m2の研修室をキッチンに改装した。売場に隣接するキッチン部分を売場に転換したことで、店舗面積を248.43m2に拡大した。

<山口社長>
山口社長

山口浩志社長は、「コンビニ業界は24時間営業問題など、さまざまな課題が起きている。同業他社が効率化を図る中で、グーツは逆の動きをしてきた。店内でパンを焼き、米を炊き、コーヒーの焙煎もしている。まだ、事業化はできていないが、どういう立地でグーツが成立するのかノウハウはできつつある。改めて、グーツにスポットをあて、業界に風穴を開けたい」と語る。

グーツは人通りの多い場所との相性が良い業態で、旧店舗の平均日販は80万円を超えている。平均客単価は650円程度と通常のコンビニと同水準だが、平日でも1500人以上の人が来店するため、平均日販を押し上げている。

グーツいちょう並木通り店は、横浜市中区の日本大通に面しており、週末に大通りでイベントある時は来店客数が2000人を超えることもあるという。

<店内>
店内

今回の改装では、店内に焙煎機を導入し、コーヒー豆の焙煎を開始した。対面販売で、サラダなどの冷たい惣菜を販売するほか、店内で炊き上げた米を使用したおにぎり、お弁当を販売する。

<焙煎機>
焙煎機

<対面販売で惣菜を販売>
対面販売で惣菜を販売

店内で焼き上げたベーカリーのほか、ソフトクリーム、ホットチョコ、サイダーといったカフェメニューも提供する。

<ベーカリー>
ベーカリー

<おにぎり>
おにぎり

取扱アイテム数は、コーヒー15、惣菜20、おにぎり20~25、お弁当30、ベーカリー30~40、サンドイッチ6、グロサリー約1000とした。

<お弁当>
お弁当

<カフェメニューも充実>
カフェメニューも充実

グーツは、できたてのおいしさを提供することを特徴としており、おにぎり、弁当、ベーカリー、コーヒーは全て店内調理で提供する。一部のサンドイッチやサラダでアウトパック商品を活用している。店内加工比率は約80%となっている。

グーツいちょう並木通り店は、グーツとして展開する商品をフルパッケージで導入した店舗で、多店舗展開に当たっては、コーヒーを核に、ベーカリーや惣菜、お弁当などを組み合わせた出店を想定している。

<レジ>
レジ

店内加工比率が高いため、人件費負担が大きいことが課題となっているが、コンビニのレジサービスとして提供する収納代行サービスをやらず、ATMも設置しないなど、店舗業務を削減した。

昼のピークタイムで、レジ4人、コーヒー・惣菜カウンター2人、ベーカリー4人、キッチン6人の12人を配置。一方で、夜間のオフタイムは、最低2人の人員で店舗を運営する。

店舗運営コストを削減するため、グロサリーの商品供給、物流、レジシステムは、国分グロ―サーズチェーンが提供する仕組みを採用した。スリーエフは、店内調理メニューの商品開発や供給に専念できる運営とした。

山口社長は、「今後の出店については、未定だが、グーツいちょう並木通り店を母店として、オフィス内などに出店することも想定している。改装で、平均日販で100万円を超える水準にも対応できるキッチンを導入した。いちょう並木通り店から、商品供給することで、厨房を持たないグーツも展開できる。初期投資の負担が大きい業態のため、当面は直営店で展開する。将来的には、初期投資ができる法人を対象としたFCパッケージも検討したいと思う」と抱負を語った。

■店舗概要
店舗名:goozいちょう並木通り店(グーツいちょうなみきとおり)
所在地:横浜市中区日本大通15番地
営業時間:7時~20時(土・日祝:19時)※年末年始休業
店舗面積:248.43m2
売場面積:122.92m2

■gooz
https://www.three-f.co.jp/company/gooz/

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