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エイビイ/ブランチ横浜南部市場に出店「ローコスト運営」惣菜なし

2019年09月20日 17:40 / 店舗レポート

神奈川県を中心にスーパーマーケット「エイビイ」を展開するエイヴイは9月20日、神奈川県横浜市金沢の金沢シーサイドライン「南部市場駅」前に開業した複合商業施設「ブランチ横浜南部市場」に、「エイビイ南部市場店」をオープンした。

<エイビイ南部市場店>
エイビイ南部市場店

エイビイは、圧倒的な低価格とローコストオペレーションが特徴で、精肉・鮮魚のプロセスセンターを活用し、各種インフラやマテハン器具など高い生産性を支える仕組み・ノウハウが注目を集めている。

2018年3月期の売上高は505億9100万円、営業利益27億1400万円、経常利益26億7900万円、当期利益18億8500万円だった。営業利益率は5.4%、経常利益率5.3%という高収益企業となっている。期末店舗数は10店で、1店あたりの平均売上高は50億円を超える。

<店内>
店内

窓がない店舗設計が特徴で、店内にオープンキッチンはなく、壁面に冷蔵ケースを配置した。店舗入口にショッピングカート置き場を配置、店内はワンウェイコントロールで、青果・鮮魚・精肉・乳製品・日配品を主通路に沿った壁面で冷蔵ケースで展開する。

生鮮食品は、圧倒的な鮮度感の醸成と迫力ある単品量販を志向し、1品大量陳列を特徴としている。横須賀市平成町に「平成プロセスセンター」「平成鮮魚プロセスセンター」を構え、南部市場店では、精肉・鮮魚は100%プロセスセンターから配送する。

鮮魚は一部、丸魚の販売もあるが、店内に鮮魚加工場を持たないため、丸魚の加工サービスは提供しない。また、南部市場店では、弁当や惣菜は販売していない。

プロセスセンターから2時間以内に配送できる範囲に出店する方針で、当日加工した商品を当日販売することで、プロセスセンター商品であっても鮮度感のある商品を提供する。

<壁面を使ってバナナを大量陳列>
壁面を使ってバナナを大量陳列

ローコストオペレーションを徹底し、チラシはオープン時のみに配布する。いつでも、毎日同じ価格で販売するエブリデイ・ロープライス(EDLP)政策を取り入れることで、店内での販促物の付け替え作業を削減する。オープン時のみ日替わり価格商品を投入する。オープンチラシでも、通常価格を紹介し、EDLPをお客に告知している。

南部市場店の店舗面積は約3300m2で営業時間は10時~19時と通常のスーパーマーケットよりも短い時間設定で、店舗運営コストを引き下げている。12月31日は15時閉店、1月1日~4日は休業となる。

<オープンチラシ>
オープンチラシ

店内は細い支柱で設計され、店内装飾、BGMといった演出は一切ない。支払いは現金のみに対応し、クレジットカードや電子マネーなどの決済手数料が発生しない仕組みを採用する。

南部市場店では、商品登録は従業員が行い清算はお客自身が行うセミセルフレジを15レーン配置。商品登録機15台、精算機28台を配置した。セルフレジを導入することで、レジ人員のコスト削減を図る。

レジ袋は無料配布するが、9月20日~23日の4日間は1人あたり税別3000円以上を購入した人に、先着2500個のエイビイオリジナルのマイバスケットを進呈した。

<レジは全台セミセルフレジを採用>
レジは全台セミセルフレジを採用

カップ麺、お菓子、調味料、冷凍食品などもEDLPで販売。常時低価格で提供するため、POPによる演出はしない。加工食品では、売れ筋商品では、1アイテム当たりのフェース数を10フェース程度に拡大し、店頭在庫の確保と商品補充作業の削減を図る。

ペットボトル飲料、ビール、缶チューハイは、常温販売のみで展開。ビールは下段をケース販売、上段に6缶パックを配置した。店頭でケース販売をしながら、6缶パック商品の補充も店頭で完結できる工夫をしている。

重量があるお米は、商品納品什器を活用した陳列を採用する。マテハン器具も活用しながら、品出しや売場づくりの手間がかからない店舗オペレーションを確立している。

1品大量陳列の一方で、日本酒・焼酎・ウィスキーなど嗜好性が高い商品では、こだわりの商品も展開する。日本酒では、新潟「八海山」「越乃寒梅」「〆張鶴」「緑川」、山口「獺祭」、山形「くどき上手」といった、日本酒専門店と同等の商品も取り扱う。

<オープン時の店内>
オープン時の店内

エイヴイは、2017年にヤオコーの完全子会社となった。2018年9月13日には、横浜市鶴見区に4年ぶりの新店となる「エイビイ新鶴見店」をオープンしている。新鶴見店に続き、南部市場店を出店したことで、総店舗数は12店に拡大した。

<木村社長>
木村社長

ブランチ横浜南部市場の開業セレモニーに参加した木村忠昭社長は、「地域の方に喜ばれる商売をしていきたいと思う。これまでも地元でゆっくりと出店してきた。これからも一気に店舗を拡大することはない。業界の寡占化が進む中で、ヤオコーさんのようにしっかりとした会社と手を組むことができた」と語った。

<店舗所在地>
店舗所在地
出典:エイビイ南部市場店オープン告知チラシ

■店舗概要
所在地:神奈川県横浜市金沢区島浜町1-1
TEL:045-775-0005
営業時間:10時~19時
定休日:1月1日~4日、12月31日15時閉店
店舗面積:約3300m2
駐車場:775台(共用)

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