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コンビニ/6月既存店、セブン3カ月ぶり売上増もファミマ・ローソン前年割れ

2020年07月10日 17:40 / 月次

コンビニエンスストア各社が発表した6月の営業実績によると、既存店売上高の前年同月比はセブン-イレブン1.0%増となり3カ月ぶりに前年を超えた。

一方で、、ファミリーマート8.2%減、ローソン5.8%減、ミニストップ3.3%減となり、大手4社は前年割れとなった。

<セブンイレブン>
セブンイレブン

客数は、セブン-イレブン7.9%減、ファミリーマート14.7%減、ローソン14.4%減、ミニストップ9.6%減となった。

客単価は、セブン-イレブン9.7%増、ファミリーマート7.8%増、ローソン10.0%増、ミニストップ7.0%増となっている。

■セブン-イレブン(2020年2月期:チェーン全店売上高4兆8988億7200万円)
既存店売上高は、前年同月比1.0%増、客数7.9%減、客単価9.7%増。

チェーン全店売上高0.1%減、店舗数は2万880店。

既存店の売上高は3カ月ぶりに前年を超えた。客数は9カ月連続マイナスだが、客単価は9カ月連続プラスとなった。

■ファミリーマート(2020年2月期:チェーン全店売上高2兆9650億5200万円)
既存店日商8.2%減、客数14.7%減、客単価7.8%増。全店売上高8.3%減となった。

単体では、出店18店、閉店11店、純増7店、合計1万5696店。

エリアフランチャイズは、沖縄326店、南九州389店、JR九州リテール207店、合計922店で、国内合計1万6618店だった。

5月末の緊急事態宣言解除と6月19日の県外を跨ぐ移動規制解除により、客数の戻りに伴い、中食の売上が堅調な回復を見せた。売上は、都心部は在宅勤務等の継続は見られ緩やかな回復傾向にある。

一方で郊外地区では、自炊需要である日配・生鮮品や調味料は引き続き好調を維持し早期の回復に向かっている。

デザートは、30円引きクーポンの販促施策及びテレビ放映の効果により、前年実績を大きく上回った。

冷凍食品は、先月に引き続き、簡易調理可能な冷凍麺類や冷凍惣菜が好調であり、気温上昇による氷・冷凍飲料なども好調に推移した。日用品は、マスクの売上がけん引し前年実績をクリアした。

■ローソン(2020年2月期:チェーン全店売上高2兆5069億7000万円)
既存店売上高(チケット・ギフトカード除く)5.8%減、客数14.4%減、客単価10.0%増。

ローソン単体の全店売上高は2057億6200万円(9.9%減)、客数694人、客単価717円。平均日販は49万7000円。

国内では、出店43店、閉店は純粋22、置換5、純増16店だった。

5月末時点のローソングループ国内総店舗数1万4485店のうち、ナチュラルローソンは148店、ローソンストア100は693店。

6月に入り、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために実施されてきた県外移動やイベント開催などの社会活動の制限が緩和された。これにより、店舗立地などによって状況は異なるが、お客の来店動向にも回復の兆しが見られた。

デザートカテゴリーは、継続して商品開発に取り組んでいる新感覚スイーツや、6月16日に発売した「Uchi Cafe × GODIVA」のコラボ商品2品が好評を博したことなどから、前年を大幅に上回った。

巣ごもり需要の拡大により販売が増加した冷凍食品、日配食品などは、6月度も引き続き好調に推移し、前年を超えた。住宅地を中心に品揃えの拡充に取り組んでいる生鮮食品や、家飲み需要によりチューハイなどの販売も前年を大きく上回った。

品薄状態が続いていたマスクや衛生用品の供給体制の整備が進んだことなどから、紙・衛生用品は前年を大幅に超えた。たばこの売上は、既存店売上高前年比を1.0%程度押し下げる要因となった。

■ミニストップ(2020年2月期:チェーン全店売上高3140億200万円)
既存店1店1日当たり売上高は41万7000円(3.3%減)、客数704人(9.6%減)、客単価593円(7.0%増)。

全店1店1日当たり売上高は41万7000円(2.9%減)。全店売上高は3.9%減となった。

出店2店、閉店2店、期末店舗数は1990店。

6月に入り、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の解除を受け、一部施設への休業要請や、都道府県をまたいだ人の移動の制限などの制限が緩和され、徐々に人の動きが戻り始めた。一方で感染再拡大への懸念から、外出自粛や在宅勤務の拡大などのコロナ禍による生活行動の変化は継続した。

客数は改善傾向にあるものの前年を下回った。まとめ買い需要が増え客単価は前年を超えたが、客数減少の影響により既存店日販は前年割れとなった。

コンビニエンス部門は、生活行動の変化により、引き続き商品動向に変化が見られた。家の中で過ごす時間が増加し、アイス、スイーツ、RTD・洋酒などが前年を超えた。自宅で食事をする機会が増え、冷凍食品、デイリー、畜産水産、調味調材などが前年を上回った。感染予防のため日常的にマスクを着用することが習慣化し、マスクを含む紙・衛生用品は前年を超えた。

店内加工ファストフード部門は、ドリンク、コールドデザートなどが前年を上回った。ドリンクは「タピオカドリンク」のテレビCMを放映したことにより、販売が伸長し前年を超えた。コールドデザートは新商品「静岡クラウンメロンソフト」の販売が好調に推移したことで、前年を超えた。

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