日本百貨店協会/7月売上は2カ月ぶりプラスで4.2%増
2021年08月26日 10:20 / 月次
日本百貨店協会が8月23日に発表した7月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象73社・191店)の売上総額は約4020億円(前年同月比4.2%増)だった。
7月の売上高は、4.2%増と2カ月ぶりに前年実績を超えた。時計・宝飾品など高額品のほか、イエナカ需要などによる食料品がけん引したが、前々年比では17.4%減とコロナ以前の水準には及ばない。入店客数は3.6%増、前々年比では30.0%減であった。
顧客別では、国内市場4.1%増(2カ月ぶり/シェア99.0%/前々年比13.0%減)、インバウンドは22.2%増(5カ月連続/シェア1.0%)であったが、前々年比86.2%減と底這いで推移している。
地区別では、大都市(10都市/5カ連続/前々年比18.5%減)が6.4%増と、前月より6.0ポイント改善した。7都市(仙台、東京、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡)で前年をクリアした。一方、地方は1.2%減(10都市以外の地区/前々年比14.4%減)と2カ月連続のマイナスとなった。
商品別では、主要5品目のうち、雑貨(10.6%増)、身のまわり品(7.8%増)、食料品(3.7%増)、衣料品(0.8%増)の4品目で前年実績を上回った。特に、高級時計等を含む美術・宝飾・貴金属は30.0%増と高い伸びを示し、前々年比でも9.1%増となった。
身のまわり品では、ラグジュアリーブランドのバッグや、日傘、アクセサリーなども動いた。食料品は、内食需要の和洋惣菜、弁当、鰻、和洋菓子、酒類などに加え、手土産関連も比較的堅調だった。衣料品ではブラウス、カットソーなどカジュアルアイテムが動いたが、クリアランスでは生産抑制による在庫不足も見られた。
EC売上は食料品や化粧品、中元、ランドセルなどを中心に増勢で、特に中元商戦では、高伸するオンラインが店頭の減少分をカバーした。現在、各社では、デジタル活用を中心に、コロナ禍における需要動向に対応した、新たな販売サービスを積極的に実行している。
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