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コンビニ/8月既存店セブン3.1%減、ファミマ0.7%減、ローソン2.4%減

2021年09月10日 14:55 / 月次

コンビニエンスストア各社が発表した8月の営業実績によると、既存店売上高の前年同月比は、セブン-イレブンが3.1%減、ファミリーマート0.7%減、ローソン2.4%減、ミニストップ3.5%減となり、全社で前年割れとなった。記録的な大雨や新型コロナウイルス感染拡大に伴う、緊急事態宣言などの適用地域の拡大などが影響した。

■セブン-イレブン(2021年2月期:チェーン全店売上高4兆8706億円)
既存店売上高は、前年同月比3.1%減、客数7.3%減、客単価4.5%増となった。
チェーン全店売上高2.3%減、店舗数は2万1115店だった。

8月度は、西日本を中心とした記録的な大雨や、全国的に日照時間が少なく気温も低く推移したことにより、天候影響はマイナスとなった。また、下旬にかけて新型コロナウイルス感染者数が増加し、緊急事態宣言の対象地域が拡大するなど、行動自粛の動きも高まったことにより、既存店売上と客数の前年比は昨年を下回った。一方で、在宅や巣ごもり需要が高まったことに加え、降雨の影響でワンストップショッピングの傾向がより強まったことから、客単価は昨年を上回った。

■ファミリーマート(2021年2月期:チェーン全店売上高2兆7643億円)
既存店日商は0.7%減、客数5.3%減、客単価4.8%増。全店売上高0.5%減となった。

店舗数は単体では、出店12店、閉店13店、純減1店、合計1万5722店だった。エリアフランチャイズは、沖縄328店、南九州387店、JR九州リテール205店、合計920店で、国内合計1万6642店となった。

大雨の影響で気温が低下した際の中華まんや温かい麺の迅速な品ぞろえ強化に加え、月末の気温回復時におけるプラッペ100円引きセールの実施など、気温変化への素早い対応を行うことによって、日商の押し上げに貢献した。

40周年企画での「SPAMむすび」や「ロイヤルミルクティーフラッペ」などのヒット商品が数々生まれ、また、人気商品20種類を値段はそのままで40%増量した「お値段そのまま40%増量作戦」では、SNSなどでも多数話題となった。テレビの人気番組での紹介も重なり、デザートの売上がこれまで以上に順調に推移し、日商・客単価の押し上げに貢献した。

一方で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う、緊急事態宣言などの適用地域の拡大や、西日本から東日本の広範囲で発生した大雨の影響が大きく、客数は前年割れとなったが、上記施策の効果などで、中食全体の売上は前年を上回ったほか、既存店日商も前年との曜日対比では0.0%の実績となり、上期の毎月の日商は前年比で好調だった。

■ローソン(2021年2月期:チェーン全店売上高2兆3497億円)
既存店売上高2.4%減、客数6.6%減、客単価4.5%増。全店売上高0.1%増。
店舗数はグループで、出店35店、閉店18店となり、総店舗数は1万4651店となった。

8月度は、新型コロナウイルスワクチンの接種が進んだ一方で、新規感染者は急増し、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の対象地域と期間が拡大された。また、西日本を中心に広範囲で天候不良が続くなど、売上と客数の伸びに影響を及ぼした。品ぞろえ強化をしている5つのカテゴリー、生鮮品・冷凍食品・日配食品・常温和洋菓子・酒類は、日常使いの需要が依然高いことなどにより、引き続き売上が伸長した。

カウンターファストフードは、「からあげクン」「鶏から」などの定番商品が好調に推移した。店内調理サービス「まちかど厨房」は、地域ごとのニーズに合わせたご当地丼弁当などが好評を博した。玩具・書籍は、人気アイドルグループ「櫻坂46」「日向坂46」の関連商品が売上に寄与した。なお、たばこは既存店売上高前年比を1%程度押し上げる要因となった。

■ミニストップ(2021年2月期:チェーン全店売上高2909億円)
既存店1店1日当たり平均売上高は3.5%減、客数8.1%減、客単価5.0%増となった。全店売上高は4.4%減だった。
店舗数は、出店1店、閉店9店で、期末店舗数は1973店となった。

8月度は、台風の接近に引き続き、お盆期間における記録的な大雨の影響を受け、来店客数の減少が見られた。新型コロナウイルス感染症の新規感染者数も増加の一途をたどり、お客の来店動向にも影響を与えたが、ソフトドリンクの1本購入ごとに1本無料クーポンプレゼントキャンペーンや、700円以上購入ごとに商品無料引換券が当たるキャンペーンなどを実施し、客単価の向上を図った。

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