日本百貨店協会が8月23日に発表した2022年7月の東京地区百貨店(12社24店)の売上高概況によると、売上高は約1248億円(前年同月比17.6%増)で、11カ月連続のプラスとなった。
7月の東京地区は、売上高17.6%増(11カ月連続)、入店客数18.4%増(10カ月連続)と、前年実績を上回った。月後半はコロナ感染急拡大による客数減が見られたが、影響は限定的で、高額品の活況や夏物衣料の伸長が月全体の売上を牽引した。コロナ前の2019年比では、売上高は8.4%減、免税売上を除いた国内売上では2.4%減と、引き続き回復傾向を維持している。なお、入店客数は25.8%減であった。
<商品別売上高>
商品別 |
売上前年比
(増減率) |
トレンド |
総額 |
17.6% |
11カ月連続プラス |
紳士服・洋品 |
17.8% |
9カ月連続プラス |
婦人服・洋品 |
28.2% |
11カ月連続プラス |
子供服・洋品 |
17.7% |
2カ月ぶりプラス |
その他衣料品 |
16.3% |
5カ月連続プラス |
衣料品 |
23.7% |
10カ月連続プラス |
身のまわり品 |
35.4% |
11カ月連続プラス |
化粧品 |
15.4% |
11カ月連続プラス |
美術・宝飾・貴金属 |
34.4% |
18カ月連続プラス |
その他雑貨 |
11.3% |
5カ月連続プラス |
雑貨 |
24.2% |
11カ月連続プラス |
家具 |
14.5% |
2カ月ぶりプラス |
家電 |
24.7% |
2カ月ぶりプラス |
その他家庭用品 |
-0.7% |
4カ月ぶりマイナス |
家庭用品 |
6.6% |
4カ月連続プラス |
生鮮食品 |
-5.4% |
2カ月連続マイナス |
菓子 |
10.8% |
17カ月連続プラス |
惣菜 |
1.6% |
17カ月連続プラス |
その他食料品 |
0.0% |
2カ月ぶりプラス |
食料品 |
2.4% |
11カ月連続プラス |
食堂喫茶 |
50.5% |
5カ月連続プラス |
サービス |
36.4% |
4カ月連続プラス |
その他 |
-7.7% |
5カ月ぶりマイナス |
商品券 |
-2.8% |
2カ月連続マイナス |
商品別では、4カ月連続で主要5品目全てプラスとなった。衣料品(23.7%増/10カ月連続)は、早期の梅雨明けと記録的な猛暑で、紳士、婦人、子供服共に盛夏商材が好調に推移し、特にカジュアル衣料やサンダルの動きが好調だったほか、晴雨兼用傘、帽子、サングラスが伸長した。更に夏休みの行楽需要を受け、アウトドアやトラベル用のアイテムにも動きが見られた。
身のまわり品(35.4%増/11カ月連続)や雑貨(24.2%増/11カ月連続)は、ラグジュアリーブランドの高伸で前年比3割前後の増加で推移した。また、一部海外ブランドの時計等高額品や化粧品では、価格改定前の駆け込み需要も見られた。
食料品(2.4%増/11カ月連続)は、月後半の客数減の影響を受け、生鮮食品(5.4%減)が苦戦したが、菓子(10.8%増) は手土産・ギフト需要が継続し依然好調を維持している。中元商戦は店頭・ネット共にほぼ前年並みで推移している。
8月17時点での商況は、前年のデルタ株によるコロナ感染急拡大による反動から、前年比約35%増で推移している。
■東京地区百貨店の6月実績
東京地区百貨店/6月売上は10カ月連続プラスの13.8%増、客数26.6%増
https://www.ryutsuu.biz/sales/o072646.html