日本百貨店協会/7月売上高は5カ月連続プラスで9.6%増
2022年08月23日 10:30 / 月次
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日本百貨店協会が8月23日に発表した2022年7月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象71社・187店)の売上総額は約4391億円(前年同月比9.6%増)だった。
7月の売上高は、増勢が続く高額商材に加え、外出機会の増加や気温上昇で夏物が好調だったことから9.6%増となり、入店客数も9.0%増と、共に5カ月連続プラスとなった。月の前半は、多くの店舗でクリアランスがスタートし(前年は6月末)好調な滑り出しだったが、後半からは新型コロナ感染急拡大や、猛暑による主要顧客層の外出自粛が影響するなど、月半ばを境にやや商況が変化した。コロナ前との比較(2019年比)では、売上高は前月より2.2ポイントアップの9.1%減と、月間の平均値で見れば回復基調は続いている。
顧客別では、国内市場は8.1%増(5カ月連続/シェア97.7%)、インバウンドは政府による水際対策緩和等から163.0%増(4カ月連続/シェア2.3%)となった。2019年比では、国内市場は5.7%減と、コロナ前の実績を超える店舗も多く見られたが、インバウンドは63.7%減と、依然として厳しい状況にある。
<地区別売上高>
地区 | 売上前年比 (増減率) |
トレンド |
10都市 | 12.7% | 10カ月連続プラス |
札 幌 | 18.3% | 5カ月連続プラス |
仙 台 | 8.1% | 5カ月連続プラス |
東 京 | 17.6% | 11カ月連続プラス |
横 浜 | 11.9% | 5カ月連続プラス |
名古屋 | 7.7% | 10カ月連続プラス |
京 都 | 7.8% | 10カ月連続プラス |
大 阪 | 10.3% | 10カ月連続プラス |
神 戸 | 8.2% | 5カ月連続プラス |
広 島 | 5.2% | 5カ月連続プラス |
福 岡 | 10.1% | 10カ月連続プラス |
10都市以外の地区 | 1.6% | 4カ月連続プラス |
北海道 | 13.6% | 3カ月連続プラス |
東 北 | 4.9% | 3カ月連続プラス |
関 東 | 4.4% | 5カ月連続プラス |
中 部 | 1.3% | 4カ月連続プラス |
近 畿 | -4.0% | 4カ月ぶりマイナス |
中 国 | 3.5% | 4カ月連続プラス |
四 国 | -4.5% | 5カ月ぶりマイナス |
九 州 | -0.7% | 4カ月ぶりマイナス |
地区別では、全地区で対前年増となった大都市(10都市/10カ月連続)が12.7%増と二桁増を示した。地方(10都市以外の地区/4カ月連続)でも3地区で前年割れとなったが、合計では1.6%増と前年実績を確保した。
商品別では、ラグジュアリーブランドや時計、宝飾品等高額品が引き続き高伸しているほか、天候与件や行楽需要から盛夏商材や旅行用品も動いた。一部外資系ブランド等では、価格改定前の駆け込みも見られた。衣料品は、一部店舗で生産調整等によるセール品の在庫が不足する中、プロパー品への需要が高まり二桁増と健闘した。食料品は、世界情勢の影響による価格高騰などから生鮮食品で苦戦が続くが、和洋菓子はお中元や夏休みの帰省需要など手土産ニーズの拡大により好調を維持している。
第7波の感染拡大が続く中にあって、中元商戦の後半はWEBを中心に健闘しており、ほぼ前年並みで推移している。
■日本百貨店協会の6月実績
日本百貨店協会/6月売上高は4カ月連続プラスで11.7%増、客数19.3%増
https://www.ryutsuu.biz/sales/o072645.html
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