東京地区百貨店/9月売上は37カ月ぶりマイナスの0.6%減
2024年10月25日 14:31 / 月次
日本百貨店協会が10月25日に発表した9月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1258億円(前年同月比0.6%減)で、37カ月ぶりのマイナスとなった。
9月 | 実数 | 前年同月比 |
売上高総額 | 1258億円 | 0.6%減 |
総店舗面積 | 67万2108m2 | 9.7%減 |
総従業員数 | 1万2596人 | 8.3%減 |
9月の東京地区は、売上高(0.6%減)、入店客数(7.0%減)共に前年を下回った。長引く残暑や各社の得意客向け催事の開催時期ずれ、一部店舗の改装工事等が影響した。
免税売上は為替相場が円高に振れたものの影響は限定的で、引き続き高付加価値商品が好調を維持した。商品別では衣料品、雑貨、食料品の3品目が前年を下回った。
衣料品(0.2%減)は、月前半は残暑が続きニットやコート等秋冬物の動きは鈍かったが、カットソー、ブラウス等の軽衣料が伸長した。月後半以降は気温の低下に伴い、徐々にジャケットやアウター等が動いた。紳士服では買い替え需要でスーツも稼働した。子供服はインバウンド需要が牽引し、3カ月ぶりにプラスに転換した。
身のまわり品(3.5%増)は、ラグジュアリーブランドが売上を牽引し好調を継続した。インバウンド需要のほか、各社企画の得意客向け催事も全体を押し上げた。残暑からブーツ等、防寒シューズの動きは鈍いが、サンダル、スニーカー等カジュアルは好調だった。
雑貨(1.9%減)は、化粧品は国内ブランドが好調に推移したほか、秋の新作投入で需要を喚起した。スキンケア、ベースメイク、フレグランスが動いた。美術・宝飾・貴金属は微減(0.4%減)となったものの、外商が伸長した。
食料品(5.4%減) は、価格高騰等の影響から3カ月連続でマイナスだった。物産展や外国展は好調で菓子は前月より1.8ポイント回復した。彼岸のおはぎやお団子等、和菓子が好調だった。
10月17日時点での足元の動向は、1日~7日までの月前半の国慶節で免税売上が伸長したが、改装工事の影響等もあり、1.8%減で推移している。
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