GINZA SIX/延床14.8万m2の複合施設が竣工
2017年02月01日 16:00 / 店舗
銀座六丁目10地区市街地再開発組合は2月1日、東京都中央区銀座六丁目で推進している銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業「GINZA SIX」の竣工式を行った。
GINZA SIXは、旧松坂屋銀座店を中心に二街区を一体化した再開発事業で、中央通りに面して間口約115m、延床面積約14万8700m2を有する、商業施設、オフィス、文化・交流施設「観世能楽堂」、屋上庭園などをそなえた複合施設。
商業施設、観世能楽堂、屋上庭園は4月20日に開業する予定だ。商業施設は、地下2階から地上6階、13階の一部に展開し、商業施設面積は約4万7000m2を予定する。
旗艦店122店、日本初出店11店、世界最大級4店、新業態65店、銀座初81店、日本最大級34店を含む、241店が出店する。
銀座の象徴である中央通りに面した全長約115mには、世界を代表するラグジュアリーブランド、「ディオール」、「セリーヌ」、「サンローラン」、「ヴァン クリーフ&アーペル」、「ヴァレンティノ」、「フェンディ」が旗艦店として2~5層の大型メゾネット店舗を展開する。
2月1日に開かれた施設内覧会では、同日から開通した敷地内通路「あづま通り」、防災備蓄倉庫、オフィス、屋上庭園が公開された。
あづま通りは、二街区を一体開発する上で設けられた敷地内通路で、通路を建物施設内に設けることで、大型の再開発面積を生み出し、同時に碁盤の目に整えられた銀座の交通ネットワークを維持する。
災害発生時は、帰宅困難者3000人の受け入れに対応できるよう、食料や水、毛布など災害時に必要な物品を保管する備蓄倉庫を地下3階に整備した。地下3階の文化・交流施設「観世能楽堂」などを一時滞在スペースとして活用できるようにした。
帰宅困難者3000人を3日間受け入れることを想定し、水2万7000リットル、食料2万7000食、簡易トイレ4万5000回、ブランケットやエマージェンシーシート、エアマットなどを備蓄した。
オフィスは7階~12階、13階の一部に展開。事務所床面積は約3万8000m2、1フロア貸室面積は約6140m2で都内最大級の面積を持つ。
オフィスの賃料は1坪あたり4万5000円で、現在の内定率は60%となっている。オフィスの就業人員は、最大で約3000人を想定している。
オフィスフロアとつながる6階をレストランフロアとすることで、オフィスワーカーが効率的にランチをとることができる環境を整えた。
屋上庭園は、銀座エリアで最大となる約4000m2の規模で展開。自然に親しむ近世江戸の庭園文化と、街の賑わいを楽しむ西欧の広場文化の融合をコンセプトとした。
屋上庭園の約56%にあたる約2200m2の緑地を新たに創出した。江戸の庭園文化のコンセプトを生かし、サクラやカエデ類など四季の移ろいを感じることができる樹木を採用した。
屋上全体を回遊できるレイアウトを採用することで、ビルを一周することができ、数寄屋橋交差点、銀座四丁目交差点、東京スカイツリー、東京タワー、虎ノ門ヒルズといったランドマークを眺めて散策できる庭園とした。
東京スカイツリーや東京タワーが見える回遊広場には、ベンチを設置し、風景を眺めながら休憩できる工夫をした。
屋上庭園には、ビアガーデンの設置も検討しているほか、イベントでの活用も予定しており、施設全体の賑わいを創出する。
竣工祝賀会で参加組合員代表としてあいさつした森ビルの辻慎吾社長は「銀座に新しい価値や磁力を加えることができなければ、森ビルの存在価値はないという強い思いをもって、事業に取り組み、話し合いを重ねてきた。この施設に魂をいれるのはこれからだ。GINZA SIXという名前に、銀座の歴史性、革新性を引き継ぎながら、この街とともに生き、新たな価値をもたらす存在となる覚悟と自負を持っている」と語った。
■GINZA SIX
http://ginza6.tokyo/
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