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小売業ブランド評価/イオンが全地域1位も顧客定着率は地域スーパー逆転

2019年06月17日 16:20 / 経営

ニールセンは6月14日、2019年版「ニールセンショッパートレンド調査」を発表した。

調査によると、GMS/スーパーマーケットの中では、全地域でイオンがブランド評価(ストア・エクイティ・インデックス、SEI)で一位を獲得していることが分かった。

しかし、どの地域にもイオンを脅かす強力な小売業ブランドが存在し、さらに顧客定着率で見ると、それぞれの地方のスーパーに一躍の長があることも判明した。

特に、アークス、ヨークベニマル、オーケーストア、原信、マルナカ、マルキュウ、サンエーなどは、イオンの顧客定着率69%を上回った。

個別の評価項目に目を移すと、イオンやイトーヨーカ堂などは、買物の楽しさの評価が高い一方、生鮮や惣菜の質やおトクさに関しての評価が比較的低く、西友はお得さ、生協は生鮮品、惣菜の質の高さを評価されているということも判明した。

コンビニエンスストアでは、セブンイレブンのブランド評価(SEI)は、ローソン、ファミリーマートを、その店舗数や売上の差など以上に大きく引き離した。

セブンイレブンは、取り扱う食品の質、価格に見合う品質などのショッパーが重視するコンビニエンスストアの重要項目において、他のチェーンを寄せ付けない強さを持っていることが明確になった。

ドラッグストアでは、ショッパーから突出した評価を得ているチェーンはないものの売上高では3位であるマツモトキヨシのブランド評価(SEI)が最も高いことが分かった。

「ニールセンショッパートレンド調査」は、小売チェーンの集客力・ロイヤリティ、販売強化につながる施策立案のための基礎として、小売企業のみならず、小売企業との関係を構築するメーカーや卸売企業にとって欠かせない指標を提供することを目的としており、1年前のパイロット調査を経て、2019から日本でも同調査を実施、調査レポートの販売を開始した。

現在、世界60カ国以上の国々で毎年調査しており、グローバルに展開するニールセンが独自開発したブランドエクィティモデルWinning Brands(ウィニング・ブランズ)モデルを、各国の小売チェーン評価に応用し、小売チェーンの売上と相関の高いショッパーの各チェーン評価を、ストア・エクイティ・インデックスとして数値化することを可能にしたという。

<調査サンプルの構成>
調査サンプルの構成

今回の調査対象地域は、47都道府県、対象サンプル数は5253サンプル、調査対象者は18歳から65歳の食品日用品を購入するかその意思決定に関わる人で、2018年11月27日から12月13日に、インターネット調査(定量)を実施した。

調査対象チェーンは、スーパー・大型/総合スーパーマーケット計40チェーン。アピタ・ピアゴ、イオン、イズミヤ、イトーヨーカドー、いなげや、オークワ、オーケー、カスミ、紀ノ国屋、サミット、サンエー、サンリブ、山陽マルナカ、三和、成城石井、西友、ダイエー、東急ストア、原信・ナルス、ハローズ、バロー、阪急オアシス、フジ、ベイシア、ベルク、平和堂、まいばすけっと、マックスバリュ、マルエツ、丸久・マルキョウ・マルミヤストア、マルナカ、万代、ヤオコー、ゆめタウン・ゆめマート、ヨークベニマル、ヨークマート、ラ・ムー・ディオ・ディオマート、ライフ、ラルズ・アークスとした。

コープ(生協グループ店舗)も加えた合計40チェーンを対象に、同グループ内で複数チェーンはまとめて聴取した。

コンビニエンスストアは、セイコーマート、セブンイレブン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソンの5チェーンを調べた。

ドラッグストアは、アインズ&トルペ、ウェルシア、クスリのアオキ、カワチ薬品、キリン堂、クリエイトエス・ディー、ゲンキー、ディスカウントドラッグコスモス、コクミン、ココカラファイン、ザグザグ、サツドラ、サンドラッグ、スギ薬局、ドラッグセイムス、ドラッグストアセキ、ダイコクドラッグ、ツルハドラッグ、トモズ、マツモトキヨシ、ドラッグストアモリ、薬王堂、ドラッグユタカ、Vドラッグ

「ニールセンショッパートレンド調査」は、小売チェーンのブランド力をストア・エクイティ・インデックス(SEI)という一つの指標でとらえ、競合するチェーンと比較できるのが特徴。

ブランド力を高める効果的な項目明示し、SEIを上昇させるために必要な項目を重要度順に、ショッパーの評価を分析する。

小売チェーンのブランド力を高め、競合店に勝つための具体的方針を小売企業内で検討、小売企業を帳合に持つメーカー・卸売企業から有効な提案をすることができる。

地域ごとに異なる競争チェーンの捕捉(主にスーパー/ドラッグストア)をし、地域ごとに存在するチェーンを提示、調査規模も大きく設定しているという。

2019年版「ニールセンショッパートレンド調査」

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