イオン/「マックスバリュ東北」完全子会社化・上場廃止
2019年12月10日 17:30 / 経営
イオンは12月10日、マックスバリュ東北を完全子会社化すると発表した。2020年3月1日を効力発生日として、イオンを株式交換完全親会社、MV東北を株式交換完全子会社とする株式交換に係る株式交換契約を締結した。MV東北は、完全子会社化に伴い上場廃止となる。
イオン、マックスバリュ東北、イオンリテールは2018年10月10日にMV東北、イオンリテール東北カンパニー(以下:AR東北)の経営統合に関する基本合意書を締結し、経営統合の方式について、3社で協議を進めていた。
完全子会社化後に、イオンリテールは、東北地域において行っている小売事業のうち、AR東北の店舗に係る事業に関して有する権利義務を、吸収分割の方法によりMV東北に承継する。
2019年2月期のイオンリテールが分割する事業の経営成績は、売上高1006億7600万円、売上総利益256億8200万円だった。MV東北の営業収益は1032億6500万円、営業利益8億4300万円で、単純合算で売上高2000億円強の企業が東北エリアに誕生する。
MV東北の商号について、「イオン東北」に変更することを予定している。所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金、決算期に変更はない。
吸収分割は、イオンリテールの東北エリアにおける59店のほか、テナントとして出店しているリカー売場20店と出店予定店舗2店が、有する事業(食品とデイリーコンビニエンス事業)と29店が有する事業(ディベロッパー事業)を分割する。
株式交換は、イオンにおいては、会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易株式交換の手続により株主総会の決議による承認を受けずに、MV東北においては、2020年2月5日開催予定の臨時株主総会(及び同日開催予定の普通株式を有する株主による種類株主総会、A種種類株式を有する株主による種類株主総会において株式交換契約の承認を受けた上で、2020 年3月1日を効力発生日として行う予定。
また、株式交換の効力発生日(2020年3月1日予定)に先立ち、MV東北の普通株式は、東京証券取引所市場第二部において、2020年2月27日付で上場廃止(最終売買日は 2020年2月26日)となる。
吸収分割は、株式交換の効力発生を条件として無対価で実施する予定であり、吸収分割に関して、MV東北においては、会社法第796条第2項本文の規定に基づく簡易吸収分割の手続により株主総会の決議による承認を受けずに、イオンリテールにおいては、会社法第784条第2項本文の規定に基づく簡易吸収分割の手続により株主総会の決議による承認を受けずに2020年3月1日を効力発生日として行う。
3社はグループとして、東北エリアにおける市場シェアNO.1を目指す上で、東北地域における各県の市場規模や人口動態を加味した上で重点出店エリアを定め、新規出店を加速し、新規顧客を獲得。老朽した既存店舗の活性化を実施し、店舗売上の底上げを図り、新たなプロセスセンターの設置を含む東北エリアにおける製造・物流施設網を最適化が必要だと判断した。
これら施策を迅速に実施するため、MV東北とAR東北の経営統合が最善だと確認。両社で協議する中で、経営統合を進めるにあたっては抜本的な改革が必要不可欠であり、迅速な意思決定体制のもとで経営改革を実施していくためにも、イオンがMV東北を完全子会社化し、イオン100%子会社とした上で統合することが最善であるという考えに至ったという。
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