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味春/熊本県の弁当製造販売「新型コロナウイルス」で自己破産

2020年04月07日 11:00 / 経営

帝国データバンクによると、熊本県で弁当を製造販売する味春は3月31日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。

1974年11月に弁当・折詰の仕出し販売を目的に創業、1975年5月に法人改組。「味春ランチ」の店名で熊本市内や八代地区の事業所や官公庁等職域向けの昼食弁当を販売するほか、旅行業者やゴルフ大会や農機具メーカーの各種イベント向けに催事用の弁当を販売していた。一般的な弁当から特選弁当、鉢盛、正月用おせち料理などを販売し、1995年4月期には年売上高約4億2000万円を計上した。

しかし近年は、コンビニ弁当の需要増や低価格弁当との競合から売り上げは低迷し、2019年4月期の年売上高は約1億3000万円にダウン。赤字も散発し、資金繰りはひっ迫していた。近時は、新型コロナウイルスの影響により県内各地でのイベント中止、保育園などの休園で販売量がさらに落ち込んでいた。花見シーズンである4月や5月の大型連休の弁当予約販売もキャンセルが相次ぐなか、事業継続の目処が立たず、今回の事態となった。

負債は精査中。なお、熊本県内では新型コロナウイルス関連倒産は初めてで、全国では36件目となる。

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