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ワールド/450店舗閉店、希望退職100人募集

2021年02月03日 11:55 / 経営

ワールドは2月3日、2022年3月期中に450店舗を閉店すると発表した。

また、グループ2社を対象に約100人規模の希望退職者の募集も行う。

同日決定したさらなるアパレル事業の一部ブランド終息・統廃合、希望退職の募集を柱とする構造改革の一環となるもの。同社は2020年8月5日付で発表した、新型コロナウィルスによるマイナス影響の回復、事業構造の転換を進めるため、不採算ブランドの終息、低収益店舗の撤退、人員合理化を実施し、一段の筋肉質なコスト構造を追求するための構造改革を実施してきた。

しかし、昨年末以来の新型コロナウィルスの感染者数の急増、緊急事態宣言の再発令にも至るなか、1月度の既存店売上は前年比40.7%減の見込みと一段と厳しい状況を迎えている。同社が強みとしていた女性の外出・通勤といったいわゆるオンニーズから、イエナカ需要に代表されるオフニーズへの変化に十分には追従しきれなかったことも要因となり、さらなる改革に取り組む。

百貨店チャネルで展開するブランドを中心に7つの屋号(ジェット、スーナウーナ、エアパペル、スマートピンク、モディファイ、ピンクアドベ)のブラドを廃止する。

リザグループ(コルディア、スチェッソ)をフィールズインターナショナル社からワールドアンバー社へ事業移管。イノベーションリンク社(デッサンを運営)をフィールズインターナショナル社に吸収合併する。ブランド終息に伴う退店は104店となる。

さらに、グループにおける業務効率の向上並びに固定費の圧縮を図るべく、ブランド終息・統廃合の実施を反映しつつ、本構造改革に関わるグループ会社2社を対象に約100人規模の希望退職者の募集を実施する。

対象会社は、フィールズインターナショナル、ワールドストアパートナーズ 。

対象者は対象会社に勤務する2021年4月20日現在、40歳以上の社員(定年再雇用者を含む)、ただし店舗従事者は含まない。

募集期間は3月9日~3月19日、退職予定日は4月20日(もしくは2022年3月31日までで会社が指定する日)。

退職希望者には退職金規程に定める退職金に加え、特別加算金を支給。再就職の支援も行う。

取締役(社外含む)及びグループ執行役員について、さらなる構造改革に踏み切らざるを得ない状況に至ったことを踏まえて、2022年3月期の賞与は不支給とする。

ブランドの終息や統廃合、それに伴う低収益店の撤退及び希望退職などにより、退店に伴う固定資産除却損(違約金、再配置不能となった店舗人員の再就職支援金等含む)で約39億円、のれんの減損損失が約15億円、商品等廃棄損の約16億円などを2021年3月期にその他の費用として計上する見込み。

希望退職者募集の実施による特別加算金等として約6億円を計上する予定。構造改革費用として計約76億円を2021年3月期のその他の費用に計上する予定となっている。

一連の構造改革施策の実施により、約9億円の本部人件費の削減を含み、年間で約44億円程度の損益改善効果を見込んでいる。なお、来期を中心に、今回の構造改革の実施に加え、2020年8月5日付公表の構造改革効果(年換算約49億円)のフル寄与も想定している。

同社の2021年3月期第3四半期の連結業績は、売上収益1328億4800万円(27.2%減)、営業損失96億7000万円(前年同期は169億8800万円の営業利益)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は78億2000万円(前年同期は118億9300万円の当期利益)だった。

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