F&LC/2024年度売上高4200億円・当期利益200億円の中計発表
2021年11月12日 14:40 / 経営
あきんどスシロー、杉玉、京樽などを運営するFOOD&LIFE COMPANIESは11月12日、2022年度~2024年度の新・中期経営計画を発表した。
最終年度の2024年度に、連結売上高4200億円、連結当期利益200億円を目指す。水留浩一社長CEOは、「2019年度~2021年度の前中計は、売上高・当期利益・成長率すべての指標で目標を超過達成した。これまでは、店舗の拡大が中心の計画だったが、新・中計は川上への事業のかかわりを打ち出した。水産資源の問題、サステナビリティ、フードロスの問題を含めて、魚を作るところからかかわっていく。テクノロジーを使ったより効率的な魚の生産、AIを活用したフードロス削減に取り組む。また、スシロー以外のブランド、海外への展開も推進する」と新・中計の概要を説明した。
川上では、気候変動等の将来の大きな環境変化を見据え、養殖事業者や最先端技術への成長投資を行い、競争優位性が高く、持続可能な原材料調達(高品質・安定調達量)を目指す。
川中では、DX化を推進し、ブランド・地域を横断した物流管理を目指す。需要予測AIシステムを構築し、物流会社、生産・加工メーカーとデータ連携することにより、在庫管理・物流を最適化し、更なるフードロスの削減に取り組む。
川下では、国内スシローはToGo店舗の拡大、海外は中国大陸を中心に出店を加速、京樽・新業態は京樽・海鮮三崎港のリブランド及び杉玉のアルコール販売規制解除後の成長により拡大する。
2021年度の売上実績は2408億円で、内訳は国内スシロー2131億円、海外スシロー170億円、京樽93億円、その他15億円だった。国内スシローの売上構成比は88%となっているが、2024年度には、 各セグメントの成長により、国内スシロー以外の構成比を12%から33%に増加させる計画だ。結果的に利益段階でも各セグメント事業の影響が大きくなる見込みだ。
売上・利益拡大を実現するための力強い成長投資として、中計期間3年で計750億円の投資を計画している。Beyond新・中計「その先の目指すべき姿」として、売上1兆円・営業利益率10%以上・ROE20%以上の日本発の外食企業として、世界で重要なポジションを得ることを目的に、国内・海外で積極的に拡大成長を志向する。
水留社長CEOは、「2024年度連結売上高4200億円の目標は、既存事業の成長によって達成させたい。将来的な売上高1兆円の目標については、まだクリアなイメージがあるわけではない。もちろん既存のポートフォリオでも1兆円を達成したい。一方で、既存事業に限定するのではなく、今後、当社グループに参加することによって、より成長が見込めるブランドは、積極的に我々としては、グループに入ってもらう話を進めていきたい。1兆円を達成する時間軸は、M&Aを通じて短くなる可能性はある。ただ、既存のポートフォリオだけでもしっかり1兆円を達成していきたい」と目標達成への筋道を説明した。
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