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BCP策定の想定リスク/情報セキュリティ・物流混乱を懸念、仕入れ先分散も

2022年06月14日経営

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帝国データバンクは6月14日、事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査結果を発表した。

事業継続計画(BCP)は、「企業が自然災害、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続ないし早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時の事業継続のための方法、手段を取り決めておく計画」。調査によると、BCPを「策定している」企業は17.7%(前年比0.1ポイント増)と前年からほぼ横ばいとなった。また、BCPに対して「策定意向あり」(「策定している」「現在、策定中」「策定を検討している」の合計)とする企業は49.9%(前年比0.3ポイント増)だった。他方、BCPを「策定していない」企業は42.1%(同0.4ポイント減)となっている。

<事業継続計画の策定状況>
事業継続計画の策定状況
※出典:帝国データバンクホームページ(以下同)

企業規模別でみると、大企業は33.7%(同1.7 ポイント増)と上昇した一方、中小企業は14.7%(同横ばい)だった。

BCPの「策定意向あり」とする企業のうち、事業継続が困難になると想定するリスクでは、「自然災害」が71.0%でトップ。新型コロナウイルスなど「感染症」(53.5%)は前年から大幅に低下した一方、「情報セキュリティー上のリスク」(39.6%)、「物流の混乱」(30.4%)、「戦争やテロ」(19.0%)といった項目が大幅に上昇した。

<事業の継続が困難になると想定しているリスク(複数回答)>
事業の継続が困難になると想定しているリスク

特に「情報セキュリティー上のリスク」は「金融」(68.6%)、「サービス」(54.4%)で、「物流の混乱」は「卸売」(40.3%)、「運輸・倉庫」(40.1%)などで高い傾向がみられたという。

想定するリスクとして「情報セキュリティー上のリスク」が前年から上昇したのと同様に、リスクへの備えも「情報システムのバックアップ」(58.7%、同3.3ポイント増)が上昇した。「調達先・仕入れ先の分散」(38.1%、同3.0ポイント増)、「予備在庫の確保」(15.1%、同1.6ポイント増)など、サプライチェーンの安定に資する取り組みも前年から増加している。

<事業中断リスクに備えた実施・検討内容(複数回答)>
事業中断リスクに備えた実施・検討内容

従業員や設備などの経営資源を守る取り組みは、多くの企業で実施・検討されていた。一方、「代替生産先・仕入れ先・業務委託先・販売場所の確保」(19.0%)、「物流手段の複数化」(13.5%)、「代替要員の事前育成、確保」(12.7%)などの経営資源が不足する場合は代替する取り組みは低い割合になっている。

BCPを「策定している」企業に対して、策定による効果を尋ねたところ、「従業員のリスクに対する意識が向上した」が53.7%でトップとなった(複数回答、以下同)。次いで、「業務の定型化・マニュアル化が進んだ」(31.8%)、「事業の優先順位が明確になった」(30.9%)となった。

<事業継続計画を策定したことによる効果(複数回答)>
事業継続計画を策定したことによる効果

BCPについて「策定していない」企業にその理由を尋ねたところ、「策定に必要なスキル・ノウハウがない」が42.7%で最も高かった(複数回答、以下同)。同様の設問を尋ねている2017年調査から6年連続でトップだった。続いて、「策定する人材を確保できない」(31.1%)、「書類作りで終わってしまい、実践的に使える計画にすることが難しい」(26.1%)となっている。

策定していない企業の回答では、「策定にかかる合理的な時間、費用(人件費)の想定や確保が困難である」(酒類卸売、北海道)、「現実的にリスクをどこまで考えればよいかわからない」(自動車(新車)小売、青森県)など、BCPの策定に難しさを感じている声が多いという。

調査対象は2万5141社、有効回答企業1万1605社、回答率46.2%。

■問い合わせ先
帝国データバンク 東京支社 情報統括部
TEL:03-5919-9343  
E-mail:tdb_jyoho@mail.tdb.co.jp

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