コロナ後の外食意向/「節約」理由に増加せず、自炊派は安い食品・冷食を購入
2023年05月24日 13:10 / 経営
積水ハウスが5月24日発表した「物価上昇による暮らしの調査」によると、アフターコロナの外食意向は「節約」を理由に、大きな増加は見られなかった。
2023年5月より新型コロナウイルス感染症の5類への移行で、外出制限が解除されるにあたり、外出頻度の意向は、旅行(観光)やアクティビティ(遊びに出掛ける)などイベントごとにおいては、約3人に1人は「増やす/やや増やす」と回答しました。「減らす/やや減らす」人と比べ~3倍多く、全体としても増えることが見込まれる。
しかし、外食や飲み会・食事会は、「増やす/やや増やす」外食21.2%・飲み会・食事会22.6%と、「減らす/やや減らす」外食16.7%、飲み会・食事会21.9%とであまり差がなく、全体として大きな変化は見られなかった。
また、食事関連の外出頻度を「やや減らす/減らす」と回答した人は、イベントごとと比較して、6ポイント高い結果だった。
外食をしない理由として「総合的な家計の節約のため」が24.6%と最も多く、続いて「物価上昇による家計の節約のため」22.8%と節約に関する理由があがっている。
「総合的な家計の節約のため」と回答した女性は32.5%で、男性と比較し15.7ポイント高い結果になっている。
さらに、コロナ禍前後での食生活の変化を調査すると、コロナ禍前(2019年)からコロナ禍初期(2020年)にかけて、「外食が減った/外食がやや減った」と回答した人が45.0%だった。
コロナ禍前と現在(2023年)を比較すると、「外食が減った」が22.8%とコロナ禍初期から8.3ポイント外食の減少が穏やかになっているものの、「外食がやや減った」を含めると45.6%であり、コロナ禍初期と大きな違いがないことがわかった。
コロナ禍前から比較し、外食が減った理由として「コロナウイルス感染リスクがあるから」が最も多い52.8%、続いて「節約のため」41.5%、「友人や知人と会う機会が減ったから」が28.5%となっている。
■自炊派は安い食品・冷食の購入増加
自宅での食事の実態として、現在とコロナ禍前を比較すると「自炊」は42.4%、「テークアウト」は24.1%、「デリバリー」は12.1%増えた。
コロナ禍前に比べ自炊が増えた人に、自宅での食事の頻度が増えたことで飲食料品の買い物における変化を聞いたところ、最も多い回答として「安い食品の購入が増えた」49.8%があげられた。
続いて、「冷凍食品の購入が増えた」34.9%、「買いだめするようになった」32.8%、「買い物に行く回数が減った」29.3%、「大容量品の購入が増えた」26.6%という結果となっている。
安い商品の購入をはじめ、単位量当たりが安くなる傾向にある大容量商品も、節約志向による影響がみられた。
■「物価上昇による暮らしの調査(2023年)」調査概要
調査期間:2023年3月20日~22日
集計対象人数:540人
集計対象:全国の20~60代の男女
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