- 関連キーワード
- ケーズ
空間設計のポイントは、通りの延長のような道とつながりのあるお店づくり。二層分の吹き抜けを階段状に積み上げることで、通りからフロアを見通せる空間にした。
ガラス張りの外観で、すかすかした感じの空間に人のアクティビティーやスープを食べる風景がはまったときに、一つの絵になると考え、額縁でいえばフレームだけを建物として作ることに徹底したという。
スマイルズでは、既存のマーケティング理論は基本的には使わず、実際に世の中で起きたケースを重視する。野崎氏は「価値のないものを売るのが一番、難しい。価値を作ることができれば、あとはそれをどう伝えるかの問題となる。価値を作り出す、自分たちのさまざまな想いを大切にし、実際に、店という形で表現したのが、also,Soup Stock Tokyoだ」と語る。
1店舗だけの形態にこだわったのは、現在、約70店ある店舗も、1店1店が、お客にとって自分のお店と思ってもらえる存在を目指したいという想いもある。
お客からスマイルズに寄せられたお褒めの言葉がある。「仕事で嫌なことが続き、自分を失い、イライラとした気持でSoup Stock Tokyoを訪れ、店員さんにきつくあたってしまった。でも、店員さんは笑顔絶やさず、やさしく接客してくれ、そこで、初めて自分の行いが、恥ずかしいことに気が付いた。自分を取り戻してくれた、店員さんとお店に感謝します」というものだ。
野崎氏は「理想のお店は、お客にとって、ここが自分のお店、ここに居場所があると思えるお店だと思う。それを生み出す、店舗空間、メニュー、接客を目指した」という。
自社が持つ想いやお客との情緒的な関係など、数値では表現できない要素が強いが、それだけは事業としては成立しない。客数、客単価、座席回転率、坪単価、人件費比率など、数値的な裏付けも必要となる。
野崎氏は「スマイルズの店づくりは、まず、価値を生み出す、自分たちの想いから始まる。一度、自分たちの描く理想を作り上げる。そのあとで、数値的な要素を制約条件としてとらえ、事業を具体化していく」と事業化のプロセスを解説した。
also,Soup Stock Tokyoの平均客単価は、ランチ1200円~1300円、ディナーはアルコール込で4000円~5000円を想定する。
ディナーで5000円は決して安い価格ではないが、野崎氏は「支払いをするときに、えっ、こんな金額なのと思ったとしても、その金額を超える楽しさや料理のおいしさが記憶に残り、楽しいから食べ過ぎてしまったと思える価値を提供したい」と語る。
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。