日本百貨店協会/9月の売上高は31カ月連続プラス2.3%増
2024年10月25日 14:01 / 月次
日本百貨店協会が10月25日に発表した9月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4229億円(前年同月比2.3%増)だった。
実数 | 前年同月比 | |
売上高総額 | 4229億円 | 2.3%増 |
総店舗面積 | 451万2870m2 | 3.5%減 |
9月は、売上高(2.3%増)、入店客数(1.6%増)共に31カ月連続のプラス。増勢が続く高付加価値商材とインバウンドが牽引した。
猛暑日が続く記録的な残暑の影響を受け、秋物等季節商材の動きは鈍かったが、夏物アイテムやUVケア商品等は好調に推移した。
各社が企画した物産展などの食品催事、外国展、外商顧客催事等各種施策も売上と集客に寄与した。コロナ前の2018年比は4.4%増であった。
インバウンド(免税売上)は、為替相場が円高に振れる中、売上高397億円(21.6%増/30カ月連続/シェア9.4%)、購買客数は45万人(40.8%増)と、共に9月として過去最高を記録した。1~9月の売上高累計は4838億円(116.7%増)で推移しており、前年の年間売上(2023年1~12月:3484億円)との対比では38.9%増だった。
国内市場は、高付加価値商材が好調で、前月より0.4ポイントアップの0.6%増(シェア90.6%)と2カ月連続プラス。都市(10都市)は、インバウンド需要と高額消費などから京都、福岡など8地区で対前年増となった。一方で東京は、一部店舗の改装工事に伴う影響もありマイナスに転換した。
地方(10都市以外の7地区)は、4地区で対前年増となり、3カ月ぶりにプラス転換した。近畿はインバウンド効果などから6.0%増と伸長した。
商品別では、主要5品目のうち4品目で前年実績をクリアした。ラグジュアリーブランドのバッグなど身のまわり品や、時計、美術・宝飾等は引き続き好調。化粧品はUVケア、フレグランスのほか、秋の新作コスメやイベントも好評で二桁増となった。
主力の衣料品はカジュアルウエアや薄手の羽織物等のほか、下旬の気温低下によりジャケットなども動く。食料品は価格高騰などの影響から前年割れとなったが、菓子はインバウンドやギフト需要、彼岸等の歳時記や栗などを使用した季節商品も好調で、3カ月ぶりにプラス転換した。
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