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イオン/3~5月「新型コロナ」で特損298億円計上、当期損失539億円

2020年07月08日決算

イオンが7月8日に発表した2021年2月期第1四半期決算によると、営業収益2兆762億7800万円(前年同期比1.9%減)、営業損失125億5200万円(前期は277億4500万円の利益)、経常損失160億7200万円(前期は242億4000万円の利益)、親会社に帰属する当期損失539億7300万円(前期は43億4200万円の損失)となった。

新型コロナウイルス感染拡大下、地域のライフラインとして食品・生活必需品ニーズに対応したが、感染防止のため、緊急事態宣言を受け店舗の臨時休業、営業時間短縮などを実施。これらの対応に起因する費用及び損失等298億9300万円を新型感染症対応による損失として特別損失に計上した。

主な項目は、店舗等施設休業期間中の地代家賃、減価償却費等の固定費、テナント賃料減免相当額、特別有給休暇等の人件費、感染防止対策費用などとなる。

GMS事業は営業損失329億6800万円

GMS事業は、営業収益7061億8500万円(6.4%減)、営業損失329億6800万円(前年同期より275億3300万円の減益)となった。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、生活必需品を取り扱う店舗として地域の生活を支えるライフラインとしての役割を果たすため、感染拡大防止対策を実施し営業を継続。商品の販売面では、新入学・新生活など社会行事の大幅な縮小、旅行やイベント等の自粛により衣料・住居余暇のシーズン商品に大きな影響を受けた。

一方、内食需要の高まりにより生鮮品、冷凍食品、製菓材料等の売上が大幅に伸長したことや感染防止対策でマスクやハンドジェル、ハンドソープ等の需要が高まり、食品と衛生用品の売上は前年を大きく上回った。

イオンリテールは3~5月、20店舗の既存店活性化と5店舗の新規出店を実施した。

イオン北海道株式会社は3月1日にマックスバリュ北海道株式会社と経営統合し、食品スーパー84店舗を承継し、「北海道のヘルス&ウエルネスを支える企業になる」を経営ビジョンとして、新たにスタート。食のSPA化を推進すべく新たに設置した「食品商品開発部」による商品開発等に取り組んでいる。

SM事業は「巣ごもり需要」で大きく増収増益

SM事業は営業収益8586億7900万円(8.4%増)、営業利益182億3300万円(前年同期より199億8600万円の増益)。

新型コロナウイルスの感染拡大の中、外出自粛要請や各種学校の臨時休校、在宅ワークの推進を要因とする「巣ごもり需要」に対応した結果、大きく増収増益となっている。

ヘルス&ウエルネス事業も増収増益

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益2343億7300万円(10.0%増)、営業利益99億5300万円(31.0%増)。

ウエルシアホールディングス及び同社連結子会社は、「調剤併設」、「カウンセリング」、「深夜営業」及び「介護」を4つの軸とするウエルシアモデルを推進。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で衛生用品や食品の売上が伸長し、調剤についても薬価改定の影響があるものの調剤併設店舗数の増加(2020年5月末現在1452店舗)により、売上高は前年を大きく上回った。

また、3月に子会社化した高知県を地盤とするよどやの24店舗を加え、グループ全体で26店舗の出店と6店舗の閉店を実施し、5月末の同社グループの店舗数は2056店舗となっている。

総合金融事業は営業損失6億6600万円

総合金融事業は、営業収益1101億400万円(4.5%減)、営業損失6億6600万円(前年同期より171億8900万円の減益)。

イオンフィナンシャルサービスの連結子会社である株式会社イオン銀行においては、緊急事態宣言の発令により一部店舗で休業や営業時間の短縮を余儀なくされた。

新型コロナウイルスの感染拡大により事業や生活に影響を受けた顧客の状況に応じて、契約中の各種ローン返済について元本返済据え置きなどの対応を実施した。一方で、WEB、電話など非対面の対応を強化し、銀行口座数、預金残高、住宅ローンの貸出金残高は増加した。

国際事業においては、タイで3月下旬より非常事態宣言が発令され、5月に各種規制が段階的に緩和されるまでの期間、タイの現地法人の支店や加盟店の一部が休業となったほか、審査・回収業務についても活動制限の影響を受けた。

また、今後の貸倒増加に備えた貸倒引当金を計上したことから国内外において貸倒引当金繰入額が増加し、総合金融事業の主な減益要因となっている。

ディベロッパー事業、専門店事業は休業などの影響で低調

ディベロッパー事業は、営業収益633億7000万円(31.6%減)、営業利益28億8300万円(81.6%減)。

イオンモールの国内事業は、新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が発令されたことを受け、4月18日からは同社グループが管理・運営する全国165施設全てを臨時休業した。

中国、ベトナムでも感染拡大を防ぐため、臨時休業、営業時間の短縮などを実施した。

サービス・専門店事業は、営業収益1332億8900万円(27.1%減)、営業損失119億1200万円(前年同期より40億7200万円の減益)。

新型コロナウイルスの感染拡大の中、外出自粛要請や緊急事態宣言を受け、出店先商業施設の臨時休業、外出自粛、新入学・新生活の社会行事、イベントの自粛・中止が業績に大きな影響を及ぼした。

国際事業は食品が健闘し増収減益

国際事業は、営業収益1189億6200万円(1.8%増)、営業利益14億3300万円(17.6%減)。

イオンマレーシアは、春節商戦を早期に取り組んだことが功を奏し、1月の売上は前年を大きく上回った。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い衣料・住居余暇商品の販売が制限されたことに対応し、オンラインで注文した商品を店舗駐車場で渡すドライブスルー型の受け渡しサービス、買物を代行するパーソナルショッパー、シニア向けに注文商品を配達するバイク便など、新たな取り組みを推進した。

イオンベトナムは、社会行事への対応を継続的に強化しており、年間最大商戦のひとつであるテト(ベトナム旧正月)商戦では重点商品の売込みに取り組み、特に衣料ではアオザイ、食品ではギフト及び、生鮮食品を中心とした旧正月関連商材の売上が好調に推移した。

3月中旬から新型コロナウイルス感染拡大により衣料・住居余暇商品の売上に影響が出たが、健康・感染予防関連商品等のまとめ買い需要、外出規制により自宅での食事が増えたことで食品の売上は堅調に推移している。

中国においては、1年でもっとも売上規模の大きい春節のピークに合わせた販促を実施したことにより、春節期間の売上高は昨年比5%増と好調に推移した。

春節後は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で衣料、住居余暇商品の売上が減少したが、家庭での食事機会が増えたこと、グロサリー商品のまとめ買いにより、食品の売上が大きく伸長した。外出規制などの影響でネットスーパーの売上が急増し、感染が拡大した2月のネットスーパー売上は前年対比で4倍を超える伸びとなっている。

2021年2月期の連結業績予想は、足元の業績は回復基調も、第2波の可能性と業績への影響を精査中として、営業収益8兆円~8兆4000億円(前期比2.4~7.0%減)、営業利益500億円~1000億円(53.6%~76.8%減)を見込んでいる。

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