王将フード 決算/4~6月増収増益、設備・人材・DX投資も推進
2025年08月01日 10:43 / 決算
王将フードサービスが7月31日に発表した2026年3月期第1四半期決算によると、売上高296億6800万円(前年同期比12.3%増)、営業利益29億9800万円(22.8%増)、経常利益31億1300万円(20.9%増)、親会社に帰属する当期利益21億3400万円(25.4%増)となった。
41カ月連続で同月比過去最高売上を継続し、第1四半期の売上高は4年連続で過去最高を更新した。営業利益についても3年連続で過去最高を更新している。
「餃子の王将をもっと美味しくChallenge 2025」と題して麺のリニューアルを実施。麺に使用する卵の調合などを見直し、麺の厚みや小麦粉の練り具合などを絶妙なバランスにすることで、北海道産の小麦の風味をより深く味わえるようにした。その上で、ラーメンスープによく絡むよう、太さのある「平打ち麺」を新開発し、既存メニューをさらにブラッシュアップしたという。
新規出店では、首都圏への積極展開を進める予定。既に約300カ所の出店可能立地を精査している。第1四半期連結累計期間では、2025年5月に「亀戸店」を新規オープンした。開店後は想定以上の来店があり、好調な売上で推移している。
設備投資では、主力工場である久御山工場と東松山工場において、異物を自動で検出・除去できる最新の異物選別機を導入。さらには、九州工場の餃子の製造ラインを久御山工場と同じ最新設備に更新し、餃子の品質と生産能力の向上、材料ロスの削減、および省人化を図った。
人的資本への投資では、2025年度の月例給改定において、労働組合からの要求を上回る一人当たり平均3万139円の賃上げを実施(賃上げ率8.2%)。これにより3年連続でのベースアップと定期昇給となり、直近3年間の賃上げ率は約29%となる。
初任給も引き上げ、大卒の新卒初任給を2万1500円アップし、30万円とした。さらに、好調な業績に貢献した全従業員に報いるため、2025年夏期賞与では、賞与テーブル100%水準をベースに、さらに10%分を加算。労働組合からの要求を上回る支給を行うことを決定した。
DX面では、IT基盤の最適化に着手。ホストシステムの刷新や基幹システムの見直しを進めている。また、昨年、直営全店に導入した「テイクアウトネット予約システム」をFC加盟店にも順次導入するとともに、公式スマホアプリとの連携により、事前決済時にぎょうざ倶楽部会員の割引機能を追加した。
通期は、売上高1197億3100万円(7.8%増)、営業利益112億7100万円(3.4%増)、経常利益114億1700万円(0.9%増)、親会社に帰属する当期利益80億8500万円(0.2%増)を見込んでいる。
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