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サミット/ライフガーデン浦安富岡店

2010年09月21日 / 店舗リポート流通最前線

「住宅街立地のSCへ出店、激戦地で新商圏の形成目指す」

<サミットストア ライフガーデン浦安富岡店>

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サミットは9月15日、千葉県浦安市に「サミットストア ライフガーデン浦安富岡店」を開店した。

年商目標は26億1000万円。店舗から1.5km内の2008年住民基本台帳による世帯数と人口を2004年対比でみると、世帯数は8.1%増、人口は 3.9%と増となり、千葉県、東京都平均を大きく上回る。

店舗の南東約1.5kmに位置する高洲地区は新興マンションが集積しており、現在もマンション開発が進んでいるため、足元の商圏は厚い。

<ライフガーデン浦安富岡店地図>

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しかし、肥沃な商圏だけに店舗を中心とした2km圏内に17店舗のスーパーがひしめく激戦地でもある。500m圏内にワイズマート浦安弁天店(売場面積500㎡)、Kフレッシュ、1km圏内にオーケー浦安店(1781㎡)、ヤオコー浦安東野店(2045㎡)がある。

浦安富岡店は、東京ディスニーランドを運営するディベロッパーのオリエンタルランドが「パークスクエア」の名称で「リブレ京成」を核店舗とするショッピングセンター(SC)を運営していた跡地。

今回、大和ハウスグループのディベロッパーのダイワロイヤルが再開発し「ライフガーデン」の名称でSCを開設した。

サミットを核店舗に、ドラッグストアのウエルシア、衣料品の田原屋、ベビー服の西松屋、メガネトップ、すき屋、ビッグボーイ、はま寿司、郵便局、動物病院などでSCを構成している。

サミットでは「千葉県での当社の知名度は低く、ドミナントも形成できていない。出店は非常に慎重な判断をした。数少ない人口増加地区だけに、東京都江戸川区の店舗と合わせて千葉県浦安市までに店舗網を構築する布石としたい」という。

東京では67店舗だが、埼玉14店舗、神奈川9店舗、そして千葉は浦安富岡店が6店舗目でサミットにとっては新規開拓商圏といえる。

<惣菜部門でコロッケを売り込むサミットビジョン>

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「効率だけでない情緒的価値が必要」との考えから、店舗内に店舗情報やおすすめ商品を表示するサミットビジョンの設置を進めている。

浦安富岡店でも店舗入口、青果、鮮魚、惣菜部門の各所にサミットビジョンを設置し商品説明を交えながらおすすめ商品をバイヤーなどの商品担当者が薦める取り組みをする。

現在、サミットビジョンは部門ごとのお勧め商品の紹介とサミットの会社としての取り組みを紹介しているが、最終的には今日のメニュー提案につながる情報提供につなげたいという。

<丸物調理でにぎわうおさかなキッチンコーナー>

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鮮魚部門では、丸魚の調理サービスを中心に対面販売を実施する「おさかなキッチンコーナー」を展開。

スーパーマーケットではセルフサービスが原則だが、魚の旬や食べ方などを伝えるのもスーパーマーケットの重要な役割と考えるからだ。従来は、主通路の第1コーナーへ設置していたが、2010年4月に開店した三鷹団地店から壁面にコーナーを移動させている。

<サッカー台で接客サービスをするサービス係り>

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セルフサービスと対面サービスの両立を目指すのが同社の方針で、レジには「サービス係り」を設置する。

「サービス係り」はかごをサッカー台(客が袋詰めする台)に運んだり、高齢者の荷物を運んだりする係りで、顧客との会話を通じて固定客づくりに役立てる取り組みとなっている。

効率を追求するスーパーマーケットでは時間帯によっては、レジ以外に従業員がいないこともある。常設での唯一の対面サービスともいえるレジでの接客を重視する。

<おすすめの一言を加えて商品を訴求するPOP>

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お客へお買い得商品を分かりやすく伝えるPOPについても工夫をする。

ことしから新たに3つのPOPを導入して、原料、製法、産地などにこだわりがあるバイヤーが自信をもって薦める「こだわりの逸品」、味がよくておいしくバイヤーが自信をもって薦める「旨さ太鼓判」、国産材料使用、化学調味料無添加などバイヤーが安心感を伝えられる「安心太鼓判」。

これまでは単品量販に注力するあまり、こだわり商品をうまくアピールできていなかった。こだわり商品も分かりやすく訴求したいという。

<ライフガーデン浦安富岡店レイアウト>

(※図をクリックすると拡大します。)
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■店舗概要
住所:千葉県浦安市富岡3-2-2
TEL:047-306-3330
延床面積:2264㎡ (686.1坪)
売場面積:2298㎡ (696.4坪)
バックヤード:1137㎡ (344.5坪)
駐車台数:245台 (施設全体共用)
駐輪台数:204台 (施設全体共用) 
営業時間:午前10時~深夜0時 (日曜日:9時開店) 
年商目標:26億1000万円、食品レジ台数10台 
店長:千葉周郎
従業員数:87.0人(正社員 33.0人 パートタイム・アルバイト社員54.0人)
商圏内世帯数:1次商圏3520世帯(9230人)、2次商圏1万2824世帯 (3万1208人)、3次商圏2万8722世帯 (6万6608人)
テナント:花屋、クリーニング
部門別取扱品目:青果329、鮮魚310、精肉380、惣菜200、加工4687、菓子967、日配1495、ベーカリー70、家庭用品5616、合計1万4054

■ビジュアル店舗紹介

<青果平台中央にサミットビジョンを設置、視覚に訴える販促>

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<店舗入口の側に花のテナントを導入、生花の需要を取り込む>

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<青果では一部に折りたたみコンテナでの納品を採用>

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<簡便調理用のカット野菜を集合展開>

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<季節商材おでんを定番冷蔵ケースでコーナー化>
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<値引シールの理由を解説>

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<調理サービスのほか、料理レシピも配布>

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<環境に配慮したトレーなし商材>

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<新規導入されたオードブル・おつまみコーナー>

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<直営売場のベーカリーでは、別レジ会計を採用する>

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<特売商品は深型エンドで大量陳列、商品補充作業を削減>

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<ひな壇を活用し前進立体陳列でボリューム感を出す中通路エンド>

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<冷凍食品の側にシリコンカップなど弁当関連雑貨を展開>

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<酒類では味わいを分かりやすくPOPに表示>

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<ビールに加え缶チューハイでもケース販売に取り組む>

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<踏み台付き台車で身長が低い女性パートの作業効率を改善>

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<グロサリー什器最下段は、引き出し什器で先入れ先出しを徹底>

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<電子棚札や特売POPについての見方を解説>

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<ポイントカードサービスで固定客づくり促進>

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<キャノピー方蛍光灯を採用し電力消費を削減>

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