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菓子市場/22年度1兆9614億円に、高付加価値品で単価アップ

2023年06月08日 11:00 / 商品

矢野経済研究所の「流通菓子市場に関する調査」によると、2022年度の流通菓子市場規模は前年度比1.3%増の1兆9614億円の見込みとなっている。

<流通菓子市場規模推移・予測>
流通菓子市場規模推移・予測

流通菓子市場は、チョコレート、ビスケット類、米菓、豆菓子、スナック菓子、チューインガム、キャンディー・キャラメル、輸入菓子などにおいて、量販店・食品スーパー、コンビニエンスストア(CVS)、ドラッグストア、ディスカウントストアなどへの卸売りによって流通している常温流通菓子を指すもの。

2022年度の流通菓子市場は、全体的に価格改定が続く中で、カテゴリによって明暗が分かれている。

スナック菓子やグミを中心としたキャンディー・キャラメル市場は、需要自体が増加基調となっている。流通菓子メーカー各社の販売数量も前年度実績を上回って推移していることから、市場規模は大きく拡大する見通し。

<2022年度の製品カテゴリ別市場構成比>
2022年度の製品カテゴリ別市場構成比

また、原材料費の高騰は続いており、メーカー各社は高付加価値商品の開発に注力することで、単価アップに取り組んでいる。1個当たりの食べ応えをアップしたプレミアム商品の投入、健康的価値をプラスした商品投入などが目立っているという。

今後のプラス要因としては、プレミアム商品の定着とインバウンド(訪日外国人客)需要増を見込む。

なお、2021年度の流通菓子市場規模は、3.8%減の1兆9367億円と推計した。これは複数の企業が収益記載会計基準を採用した新会計基準へ移行した影響があり、旧会計基準ベースの市場規模では同0.8%増の2兆281億円と拡大した。

巣ごもり特需の反動減が懸念されたものの、チョコレートを使用したビスケットの新商品やグミ市場のV字回復など、SNSとZ世代を味方につけたカテゴリや商品ではヒット商品も生まれ、堅調だった。

■調査概要
調査期間:2022年11月~2023年3月
調査対象:流通菓子メーカー、卸売業、商社、関連団体など
3調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mailなどによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用

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