NTTデータ/レジ無しで商品購入「デジタル店舗」出店サービス提供
2019年09月03日 15:10 / IT・システム
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NTTデータは9月2日、レジ支払いをせずに、決済手段を指定したQRコードで認証入店することで、手に取った商品をそのまま持ち帰ることのできるレジ無しデジタル店舗出店サービスの提供を開始した。
カメラや重量センサーからのデータ解析を得意とする中国のCloudPick(クラウドピック)社と業務提携し、レジ無しデジタル店舗のビジネス化に向けて、3段階のサービスを提供するもの。
NTTデータが六本木に持つデザインスタジオ「AQUAIR」内に、実験店舗を設置。実験店舗を活用した「ビジネスプランの仮説作成」、「実際のレジ無しデジタル店舗における検証」、「多店舗展開するためのサポート」までの3段階のサービスを提供する。
まず、NTTデータが都内に設置した実験店舗で体験をしながら課題の洗い出しとビジネスプランの仮説をお客さまと共同で作成。次に、お客が実際のレジ無しデジタル店舗を出店し、NTTデータと一緒に仮説検証する。最後に多店舗展開するために企画・設計のコンサルティングやシステム面のサポートをすることで、事業のコアとするIT支援とともに、レジ無しデジタル店舗のビジネス拡大までをお客に寄り添い長期的にビジネスを育てることを目指す。
サービスの提供により、お客さまはデジタル変革に挑戦でき、その結果、レジ業務がなくなり店舗運営の人件費削減だけでなく、従業員確保や長時間労働といった、小売業界の課題を解決する。さらに、レジ待ち時間が解消されることで消費者の購買機会が増え、収益の最大化を目指す。
2022年度末までに、コンビニ、ドラッグストアなどの小売店1000店へ導入することを目標とした。
実験店舗の店舗面積は約30m2で、約40台のカメラを設置した。レジ無し決済の仕組みは、NTTデータの決済総合プラットフォーム「CAFIS(キャフィス)」と連携した。
入店は専用アプリによるQRコードで管理する。QRコードをかざして入店すると、お客の体系や骨格などをカメラで認識し、QRコードど人物を紐づけする。
商品棚には重量センサーを設置しているため、お客が商品を手に取ると重量の変化を感知する。お客は、手に取った商品を個別にスキャンする必要はなく、店舗の外に出ると、キャフィス内に商品データが送信され、クレジットカードで精算される。
1度に入店できる人数は5人~10人程度で、画像認識による人物認識とQRコードによる紐づけのそごを抑える。
キャフィスを導入した決済仕組みでは、レジ無し店舗となるが、導入先企業の要望に合わせて、決済方法は柔軟に対応できるという。
実験店舗は、店舗面積の制約からコンビニをイメージしているが、導入先企業として、コンビニ、ドラッグストアなどさまざまな小売業を想定している。そのため、店舗面積に合わせて、導入カメラ台数を増やすこともでき、さまざまな業種の小売業に対応したいという。
昨今、小売業界では人手不足、人件費の高騰、従業員の長時間労働などが深刻化し、実店舗の維持が難しくなってきている。
一方、スマートフォンの普及により、消費者は短時間でお得に、より便利で楽しい購買体験を求める傾向にあり、アメリカではレジ決済無しの新しいデジタル店舗などが生まれている。しかし、日本ではデジタル店舗の実現性を把握できず、導入に至っていない状況がある。
レジ無し店舗を導入することで、消費者にとっては、チェックインの1クリック操作のみでレジに並ばずに支払いができるため、お会計のストレスが軽減され、クーポンの自動適用により手間が軽減され、よりお得な購買体験が得られ、店内行動の可視化によりパーソナライズされた優遇キャンペーンを受けられるといったメリットがある。
従業員/店舗経営者にとっては、レジ打ちが無くなることによる業務効率化により、労働時間の短縮が見込めるほか、レジ無しデジタル店舗の棚の状態が遠隔地から確認できることにより、運営負担が軽減され、従業員の省力化、労働環境改善により人手不足の中でも店舗運営が持続可能となる。
企業(本部)にとっては、レジ待ち解消による購買機会の最大化や消費者の行動動線やアクションをデータで把握することで、拡販チャンスの獲得、店舗設計やマーケティングへの活用が可能となる。また、デジタル化による新しい購買体験、従業員体験の向上を狙ったデジタルストアを実行に移し、収益化を目指すことができるという。
サービスを拡充させるため、NTTデータの決済総合プラットフォーム「キャフィス」と連携し、多様な決済手段やデバイスなどを含めてリアル店舗・ECサイト双方での決済接点を提供するなど、次世代デジタルストアプラットフォームを構築する。
さらに、NTTデータが主催するオープンイノベーション活動「豊洲の港から」などに参加する、先進技術を持ったベンチャー企業と協力し、レジ支払い無しで商品を購入できる機能にとどまらない、新たな機能を順次、拡充する予定だ。
■次の潮流、デジタルを起点とした店舗ビジネスモデル
https://digital.nttdata.com/commerce/pickup/pickup_09.html
■問い合わせ先
NTTデータ
ITサービス・ペイメント事業本部
SDDX事業部
サービスデザイン統括部
風間、神山、新原、西郷
sddx_contact@kits.nttdata.co.jp
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