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西沢本店/AIカメラ活用した需要予測の実証実験開始

2023年07月19日 14:07 / IT・システム

エッジAIプラットフォーム「Actcast」を運営するIdein(イデイン)は7月19日、佐世保市での創業120周年を迎える⻄沢本店と共同で、⻄沢本店が運営する商業施設「TWINKLE⻄沢」(長崎県佐世保市)にてAIカメラを活⽤した需要予測に関する実証実験を開始した。

<Idein×西沢本店>

同実証実験は、佐世保市の「中⼩企業デジタル化⽀援事業補助⾦」を活⽤して行うもの。地⽅⼩売店が抱えるデジタル化・DX化対応の遅れを解決するために官民一体で取り組み、地方小売業のDX化のモデルケースを目指す。期間は7月から約4カ月間、AIカメラ設置台数は2台で、フロア人流データを取得する。

「TWINKLE⻄沢」は、四ヶ町商店街アーケードに⾯した地下1階・地上8階建ての百貨店・ファッションビルで、婦⼈服や宝飾品などのテナントが多数出店。⻄沢本店は、「TWINKLE⻄沢」の売上増加やコスト削減を図るため、店舗DXの取り組みをかねてより模索していた。

Ideinが提供するAIカメラは、低コストであることに加え、設置⼯事も不要でカメラをWi-Fiに接続すればすぐにデータ取得を開始できるという利便性を持つ。⻄沢本店とIdeinの2者は、2023年3⽉に第1回⽬の実証実験を実施し、AIカメラで取得した来店者属性データ(年代・性別)と⼈流データから、「来店者の7割が40〜50代」「特に⼈流の多い時間帯は開店後1〜2時間(10〜12時)と⼣刻(16〜18時)」といった傾向を可視化した。この結果を踏まえ、第2回⽬となる今回の実証実験では、適切な⼈員配置や在庫最適化による、売上最⼤化・コスト削減を⽬的として、⼈流データとPOSデータを掛け合わせることで需要予測に取り組む。

⻄沢本店は今後、2度の実証実験で得られた成果をもとに、テナントの販促⽀援を含め、売上増加やさらなるコスト削減に寄与する取り組みを検討していく。また、データをもとに、来店客層やニーズとマッチしたテナント誘致を進め、来店客にも出店テナントにも双⽅に寄与する取り組みとして展開していく考えだという。

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