電通、テレビ朝日など/メタバースのマーケティング活用で共同出資事業
2024年06月04日 15:35 / IT・システム
電通、テレビ朝日と国内最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を提供するクラスターは7月から、共同出資事業を開始する。新しい体験型エンターテインメントの提供や、クリエイターエコノミーの機会創出、さらに、企業によるメタバースのマーケティング活用を支援するための施策。
共同出資事業では、異なる業界の専門知識を有する3社がそれぞれの強みを生かし、マスメディアとイマーシブメディアを掛け合わせた新しいユーザー体験を提供するとともに、メタバースをマーケティング活用するためのテレビメディア連動型効果指標モデルの設計やトライアルをする。
第1弾として、テレビ番組連動型のメタバースイベント“メタメタ大作戦”を7月20日~9月1日までの6週間にわたり毎日、開催する。イベントの様子は毎週金曜深夜0時45分~1時15分に関東地区で放送されるテレビ朝日の情報バラエティ番組「金曜日のメタバース」を中心に随時、伝える予定だ。
昨今、新しい顧客体験の提供に向け、リアルな生活空間とデジタル空間をシームレスに統合するための手段として、メタバースのビジネス活用が広く注目されている。従来の物理的な店舗や場所にとらわれないデジタル上の体験を提供することで、顧客との関係構築に役立ち、ブランドの認知度を高める新たな手法となることが期待されている。
一方で、メタバースにおけるビジネスモデルは発展途上にあり、「広告やサービス提供などの収益化モデルが十分に成熟していない」「企業がメタバースをマーケティング活用するための知見が不足している」などの課題がある。この共同出資事業では、「メタメタ大作戦 製作委員会」を組織し、3社が協力して継続的なイマーシブメディアのビジネスモデル化およびメディア横断型の新たなマーケティング効果指標の設計をする。
“メタメタ大作戦”は「この夏、強制ログイン!史上最大のバーチャル文化祭」をコンセプトに掲げ、テレビコンテンツを視聴するだけでなく、参加者がクリエイターとしてアバターやワールドを創造し、その世界観に参加できるというメタバースの特徴を生かした体験型の「新しいエンターテインメントの形」に挑戦する。会場は、テレビ朝日が運営する「光と星のメタバース六本木」内の特設会場「メタメタ学園」となる。
六本木を中心に広がるこの巨大なバーチャルタウンでは、これまでに170以上のメタバースイベントが開催され、延べ来場者数170万人を超えた。また、幅広い視聴者に親しまれてきたテレビコンテンツを起点にすることで、より多くの人々の参加を促し、エンターテインメントの場を企業のコミュニケーションやマーケティングの場として活用するための環境整備を行う。「ミュージックステーション」や「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」のほか、人気のテレビ番組と連動したブースの展示や、参加者同士が楽しめる企画を提供する。さらに、イベント協賛企業のブランディングに寄与する、ニーズに合わせた幅広い協賛メニューを展開する予定だ。
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