オンワード樫山/製品企画から市場投入大幅短縮、セントリックソフトウェア運用開始
2024年09月18日 16:05 / IT・システム
Centric Software(セントリックソフトウェア)は9月18日、オンワード樫山に製品企画から市場投入まで生産性50%、時間60%短縮する「Centric PLM」の運用を開始したと発表した。
オンワード樫山では、従来の購買システムや生産管理システムでは新しい業務要件に対応できないという課題、モノづくりに要求される情報を十分に社内外で共有できないという課題が発生していた。
特に、商品企画業務へのシステムによるサポートは限定的であり、ブランド毎に異なる管理手法が用いられ、属人的な管理となっていた。
商品企画業務の属人化の解消と商品データの標準化統合管理を目指し、Centric PLMのグローバルなファッションブランドでの豊富な採用実績を評価し、検討時のCentricチームによるデモの完成度が高く、「これならば業務を回すことができる」と検討段階からエンドユーザーの同意を得ることができたため、Centricソリューション導入を決定した。
さらに、高いコンフィグレーション性と拡張性、ファッション業界独特のバリューチェーンの複雑さに特化したソリューションであることが経営層に評価されたことも採用決定理由の一つとなった。2021年のCentric導入決定後、商品企画、生産、物流プラットフォームの再構築に向けて、全社プロジェクトを推進してきた。
2021年秋からフェーズ1のプロジェクトを開始、9カ月後にはサンプル工程までの企画業務を特定ブランド内で運用した。
システム利用者の習熟度向上とシステム安定稼働を見極めた後、フェーズ2のプロジェクトを開始。2024年6月には全ブランドを対象に量産発注までの業務を含み、主要取引先とのコラボレーション、社内主要基幹システムとの連携を含むフェーズ2の本稼働を実現した。
オンワード樫山の樋口剛宏取締役常務執行役員は、「2024年9月時点で約60社の取引先が当社を中心としたPLM連携パートナーとして参画しており、サプライチェーンにおけるトレーサビリティ深化とモノづくりの可視化を実現していきたい」と語る。
さらに「Centric導入プロジェクトによって、実現したい効果は、上流プロセスとなる商品企画開発業務からのデータの一元化、モノづくりの見える化、サプライヤーコラボレーションの実現だ。このプロジェクトにおける取り組みは、FY2030を見据えたファッション領域における多様なブランド、商品、流通戦略の推進、OMOやPLMなどのDX戦略の進化、といった各事業戦略、サステナブル経営戦略を含む『ONWARD VISION 2030』の一角を成す」と説明している。
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