KDDI/生成AIが出店候補地を提案、店舗開発の工数・コスト削減
2025年02月26日 16:27 / IT・システム
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KDDIは2月26日、リテール向け店舗開発ソリューション「KDDI Retail Data Consulting」の「店舗開発支援パック」と「マーケティング活用パック」に生成AIが出店候補地や広告掲出・プロモーション候補地を提案する機能を追加した。
新機能は、出店候補地、広告掲出・プロモーション候補地を、AIに質問すると、スーパー、カフェなど業態に最適なエリア分析を行い、候補地をチャット形式で提案。店舗開発やエリアマーケティングの詳細な知識や経験がなくても、候補地を大まかに絞り込める。
数週間~数カ月かかっていた候補地の調査を数日で完了。店舗開発やマーケティングの工数とコストを削減できる。
例えば、出店候補地となる都道府県で、「カフェの出店をするならどちらがふさわしいでしょうか」といった質問を入力すると、出店候補地を町丁目単位で複数提案する。
日中滞在人口、居住者人口、周辺の競合状況、出店する業態に関心のある層の厚さなどを提示し、エリア分析を省略化。どの種類のデータを提案の根拠として参照したかも説明、具体的な数値を提示するため、データ分析の経験が浅くても、出店にふさわしい立地か否か情報を読み解けるという。
「親子向けの」「若い女性向けの」「おしゃれな」といった条件を付けたプロンプトにも対応可能だ。
リテール業界は、コロナ禍以降、地域の再開発やワークスタイルの変化が起き、新規出店に対し、エリア分析の重要性が増している。
一方で、収集した人流データなどを効果的なマーケティングに活用するためには、高度な技術と専門知識が必要であり、従業員の経験や勘に頼っているという課題があった。
また、新店舗を開発するにあたり、スーパーや飲食店などでは、出店候補地を絞り込むために、広範な商圏分析、人流データ収集が必要で、多くの工数とコストが発生していた。
新機能は、KDDIが保有する決済データ、EC・エンターテインメントコンテンツなどのサービス利用状況データと、地図情報、周辺の競合店舗情報などのオープンデータ、顧客が保有する売り上げ・会員情報データなど複数のデータを統合。エリア特性、人口、生活者の行動傾向を分析し、希望にあった候補地を提案する。
データの対象エリアは全国。「KDDI Retail Data Consulting」の導入費用は個社の条件によるが、300万円前後からとなっている。
■KDDI Retail Data Consulting
https://k-locationanalyzer.com/krdc/ai
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