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調査レポート公開/小売とメーカーの商談・販促、外部環境の情報提供重視

2021年07月28日 12:20 / 販促

マーケティング研究協会 トレードマーケティング部はこのほど、コロナ禍が長期化する中、小売業とメーカー間での商談状況の変化、小売業がメーカーからの提案に求める内容の変化を明らかにするために、小売業に対し実施したアンケートの結果を発表した。

調査期間は2021年5月17日~2021年6月11日、有効回答数206件だった。

メーカーからの営業活動「外部環境についての情報提供」をもっとも重視

小売業がメーカーの営業活動で重視していることとして、生活者のトレンドや市場動向、カテゴリーや競合の状況などの「外部環境についての情報提供」が最も多く全体の72.3%となった。

続いて、「自社(小売業)の方針への理解(69.9%)」、「提案した施策の結果検証、改善提案(69.9%)」だった。

しかし、これらは重要視されている一方、活動の満足度は各項目とも30%台にとどまっている。

<メーカーからの営業活動で重視していることとその満足度>
メーカーからの営業活動で重視していることと満足度

小売業は企業方針・カテゴリー方針を立案するために、自社にないメーカー独自の外部環境に関する情報の提供に期待している。よって、メーカー側は、上記のように外部環境の情報提供に加え、それをもとに小売業がたてた方針を理解した上での提案が求められる。さらに、提案後の結果検証についても重視してることがわかったという。

「コロナ禍で商談が減ったメーカーがある」74.6%
 
コロナ禍で商談が減ったメーカーがあると74.6%が回答した。

理由としては、「小売業側の目線ではなく、いつも自社商品の紹介しかしないメーカーとは商談する必要がないと考えた」、「WEBでの商談となり、提案の質の低下が顕著なメーカーだから」などの回答が挙がっている。減らしたメーカーとはこのままの頻度を継続する予定も、49.2%となっている。

上記の回答がある一方で、コロナ禍でも「商談が増えた」との回答も約20%あり、その理由としては「カテゴリー方針に不可欠だから」「柔軟な対応を行ってくれるから」、「POS分析に強いから」となった。

<コロナ禍で商談が減ったメーカーがあるか>
コロナ禍で商談が減ったメーカーがあるか

■レポートの内容
メーカーとの営業活動・商談について
・メーカーの活動の中で、「重視している度合い」と「満足度」   
1) 外部環境の情報提供
2)自社の状況にあった提案内容
3) 自社の方針理解
4)自社販売データの分析
5)施策の結果検証
6)組織対応
7)その他   
・メーカーから提供される情報の中で、必要としている情報と、その活用方法
通期(または半期)のカテゴリー方針や販促の方針の立案時など、一番初めに相談するメーカーの有無
・コロナ禍(2020年春以降)で商談が 減ったメーカー/増えたメーカー、その理由

メーカーとのオンラインでの打ち合わせ・商談について:困った経験と内容、改善要望

メーカーの上層部との接点について:メーカーの上層部(営業部長、支店長、役員など)との商談やコミュニケーションの有無とその内容、満足度

コロナ禍での売場環境について:コロナ禍の影響を受け、売場のスペースが減ったカテゴリー

デジタル販促について:メーカーへの要望

業務上の困りごと:最近の業務上の問題意識

■調査概要
調査期間:2021年5月17日~6月11日
調査方法:WEBアンケート
対象者:小売業の商品部門、販促部門・マーケティング部門、営業部門など
有効回答数:206件

■問い合わせ先
マーケティング研究協会 トレードマーケティング部
TEL:03-6435-6347 

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