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コンビニ/4月ファミマ14.8%減、ローソン11.5%減、大手4社減収

2020年05月11日 16:55 / 月次

コンビニエンスストア各社が発表した4月の営業実績によると、既存店売上高の前年同月比はセブン-イレブン5.0%減、ファミリーマート14.8%減、ローソン11.5%減、ミニストップ6.8%減となり、大手4社は前年割れとなった。

ポプラ16.0%減、ニューデイ53.0%減で、駅ナカ出店が中心のニューデイズは、客数が54.9%減となり、3月以上に新型コロナウイルス感染症対策に伴う外出自粛やテレワークの推進の影響を最も受けた。

<ファミリーマート>
ファミリーマート

客数は、セブン-イレブン14.7%減、ファミリーマート22.2%減、ローソン19.3%減、ミニストップ14.5%減となった。

客単価は、セブン-イレブン11.4%増、ファミリーマート9.3%増、ローソン9.7%増、ミニストップ9.0%増となった。

各社とも客数は、テレワーク導入や臨時休校による外出機会の減少により減少した。一方で、客単価は、新型コロナウィルスの感染拡大による、食品等の買いだめ傾向が高まり、日配食品、冷凍食品、加工食品などで、自宅で過ごす人が増えたことや、保存がしやすい商品特性などから需要が高まり、前年を上回った。

■セブン-イレブン(2020年2月期:チェーン全店売上高4兆8988億7200万円)
既存店売上高は、前年同月比5.0%減、客数14.7%減、客単価11.4%増。

チェーン全店売上高5.6%減、店舗数は2万894店。

既存店の売上高は6カ月ぶりで前年割れとなった3月に続き、2カ月連続でマイナスとなった。一方で、客単価は7カ月連続プラスだった。

■ファミリーマート(2020年2月期:チェーン全店売上高2兆9650億5200万円)
既存店日商14.8%減、客数22.2%減、客単価9.3%増。全店売上高15.2%減となった。

単体では、出店32店、閉店20店、純減12店、合計1万5685店。

エリアフランチャイズは、沖縄327店、南九州393店、JR九州リテール205店、合計925店で、国内合計1万6610店だった。

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令を受け、全国的な外出自粛により、食品等の買いだめ需要が客単価増加につながったものの客数への影響が大きく、また、昨年実施したバーコード決済の販促キャンペーンの反動も影響し、既存店日商は前年を大幅に下回った。

非常事態宣言の発令以降、客数の回復ならびに客単価のより一層の伸長に向け、「家族分のまとめ買い」、「惣菜・日配の内食需要」、「保管・簡易調理可能な冷食・日配・加工食品」など、お客様のニーズの変化に対応できる売場づくりを推進した。

お客が安全して買い物できるように店頭での対策を講じると共に、加盟店の経営支援策を実施した。

■ローソン(2020年2月期:チェーン全店売上高2兆5069億7000万円)
既存店売上高(チケット・ギフトカード除く)11.5%減、客数19.3%減、客単価9.7%増。

ローソン単体の全店売上高は1935億2800万円(12.0%減)、客数639人、客単価737円。平均日販は47万1000円。

国内では、出店56店、閉店は純粋20、置換7、純増29店だった。

4月末時点のローソングループ国内総店舗数1万4454店のうち、ナチュラルローソンは144店、ローソンストア100は700店。

ローソンストア100は、既存店売上高8.4%増、客数7.0%減、客単価16.6%増となった。出店1、閉店7だった。

4月度は、新型コロナウイルス感染症が深刻な広がりをみせ、休校の継続、緊急事態宣言発令やその後の全国への拡大など、社会、生活、経済活動などに甚大な影響を与えた。

コンビニエンスストア事業でも、外出自粛や在宅勤務が広がる中、都市部を中心に来店客数が大きく減少する一方、住宅地では昼間の売上高に増加の傾向がみられるなど、お客の来店動向や商品販売が大きく変化した。そうした中で、ローソンはお客と全ての従業員の感染防止を徹底し、地域の生活を応援すべく、食料品や生活用品を扱うインフラとして営業を続けている。

日配食品や冷凍食品、加工食品などは、自宅で料理をする人が増えたことや、ストックしやすい商品特性などから需要が高まり、前年を上回った。巣籠り消費の浸透により、カクテルやチューハイなどの販売も前年を超えた。たばこの売上は、既存店売上高前年比を2.5%程度押し下げる要因となった。

ローソンストア100は、生活防衛の意識やスーパーマーケット代替としての需要の高まりから、日配食品、冷凍食品などが前年を上回ったのに加え、デザート、チューハイなども前年を上回り、4月度の既存店売上高前年比は8.4%増となった。

エンタテインメント関連事業では、コンサートなどの興行中止や延期、また、ユナイテッドシネマでは感染拡大防止のために映画館を全館休館するなど、事業活動に大きな影響を受けた。

■ミニストップ(2020年2月期:チェーン全店売上高3140億200万円)
既存店1店1日当たり売上高は39万円(6.8%減)、客数639人(14.5%減)、客単価611円(9.0%増)。

全店1店1日当たり売上高は39万円(4.2%増)。全店売上高は13.8%減となった。

出店6店、閉店11店、期末店舗数は1992店。

コンビニエンスストア商品の既存店日販は13.7%減、店内加工ファストフードの既存店日販は14.9%減となった。

コンビニエンス部門について新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、需要が急激に高まったことでマスク等を含む紙衛生品の既存店日販は27.9%増となった。

緊急事態宣言の発令により外出を自粛する動きが拡大し消費者の生活行動が大きく変化したことにより、繁華街や事業所立地の店舗を中心に客数が大きく減少した。外出機会が減り1回の買い物でまとめて購買する動きが拡大したことで、買上点数が増え客単価が向上した。

コンビニエンス部門は、緊急事態宣言の影響により外食機会が減り、自宅で調理飲食を行う機会が増えたことで、調味調材、冷凍食品、デイリー、水・畜産が前年を上回った。自宅で飲酒をする機会が増えたことにより、RTD・洋酒、和酒、ビール、おつまみを含むスナックも好調に推移しました。これらにより、買上点数が向上し客単価は9.0%増となった。

店内加工ファストフード部門は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による外出自粛の動きにより、週末を中心に客数が前年を下回った。その結果、コールドデザート、ポテト、串ものなど前年を下回った。

一方で、本体価格を80円に変更した「ホットコーヒーSサイズ」、タピオカドリンクにけん引されたドリンク分類は前年を上回った。

■ポプラ(2019年2月期:売上高260億円)
既存店全店日商27万3000円(16.0%減)、客数429人(25.6%減)、客単価637円(12.9%増)
全店売上高23万3000円(22.1%減)、客数383人(32.4%減)、客単価606円(15.2%増)
全店売上30.8%減

■ニューデイズ(2019年3月期:売上高1242億円)
既存店売上高53.0%減、客数54.9%減、客単価4.2%増
全店売上高56.6%減、店舗数496店

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