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総合スーパー/4月イオン、ヨーカドー、ドンキともに2ケタ減

2020年05月27日 15:50 / 月次

流通ニュースがまとめた主要総合スーパー13社の月次営業情報によると、既存店売上高は、平和堂3.3%増、イズミヤ6.8%増、ミスターマックス9.5%増、PLANT5.2%増など5社が前年を超えた。

一方で、イオンリテール15.4%減、イトーヨーカ堂20.9%減、ドン・キホーテ10.2%減となり、上位3社は2ケタ減となった。ユニー2.8%減、イズミ35.4%減、イオン九州16.1%減、サンエー3.6%減、イオン北海道4.3%減など苦戦した企業が目立った。

4月は、新型コロナウイルスが販売に影響を及ぼしたことに加えて、休日(土曜)が1日少ない曜日回りとなった。緊急事態宣言を受け、一時的に衣料品・住居用品売場を休業した店舗もあった。

<GMSイメージカット>
GMSイメージカット

■イオンリテール(2020年2月期:売上高2兆1925億円)
既存店15.4%減、全店20.5%減

■イトーヨーカ堂(2020年2月期:売上高1兆1851億円)
既存店総売上高(SC計)20.9%減、商品売上高13.2%減、客数20.5%減、客単価9.2%増、テナント62.6%減
全店総売上計28.5%減、うち商品売上14.9%減、テナント他59.2%減

■PPIH(2019年6月期:売上高1兆3289億円)
国内リテール主要5社
既存店売上5.5%減、対象店舗数512店(土日休日1日減)
全店3.4%減、対象店舗570店

主要5社は、ドン・キホーテ、ユニー、長崎屋、UDリテール、ダイシン百貨店。

新型コロナウイルスが、インバウンド消費を含む販売状況に⼤きな影響を及ぼしたことに加えて、休日(祝日)が1日少ない曜日回りであったことから、国内リテール主要5社合計の既存店売上高は、前年同月比5.5%減となった。

ドン・キホーテは、訪日外国人の大幅な減少により免税売上高が減少した一方で、生活必需品が堅調となった。ユニーは、入学関連や行楽需要が減少したことで、衣料品が苦戦した反面、食品が伸長した。国内リテール主要5社において、食品や日用消耗品を含む「生活必需品」のニーズが高くなった。

■ドン・キホーテ(2019年6月期:売上高1兆200億円)
既存店売上高10.2%減、客数8.0%減、客単価2.4%減、対象店舗数314店(土日休日1日減)

全店売上高8.9%減、家電製品4.4%減、日用雑貨品6.1%減、食品1.7%増、時計・ファッション用品36.2%減、スポーツ・レジャー用品3.5%減、その他3.0%減
総店舗数334店

免税売上高を除く国内既存店売上高は0.3%減、客数6.2%減、客単価6.4%増となった。食品などの生活必需品が堅調となったほか、衛生用品が伸長した。

外出自粛要請が全国に及んだことから、お客の来店回数は減少したが、まとめ買いが増えており、客単価は増加した。

4月は、休日(祝日)が1日少ない曜日回りとなったが、国内消費は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、衛生用品や食品及び日用消耗品などの生活必需品がけん引した。

家電製品は、デジタルカメラは苦戦した一方、タコ焼き機などの調理家電やリモートワークの増加に伴って、マウスなどのパソコン周辺機器が伸長した。

日用雑貨品は、マスクなど衛生用品が高い売上成長率を記録した。日用消耗品は洗剤やハンドソープが好調となった反面、化粧品や日焼け止めなどは伸び悩んだ。

食品は、ヨーグルトなどの日配品や冷凍食品が2ケタ増となった。食用油やレトルト食品を含む加工食品が堅調となったほか、洋酒やビールなどの酒類が伸長した。

時計・ファッション用品は、外出率の低下に伴って衣料品やカバン類が苦戦した。新生活需要の減少に伴って、時計やシューズが低調となったが、ファッション小物が健闘した。

スポーツ・レジャー用品は、アウトドア用品は不振となった反面、ダンベルやヨガマットなどの室内スポーツ用品が人気となった。さらに、ジグソーパズルなどの玩具が貢献した。

■ユニー(2019年2月期:売上高6058億円)
既存店(147店)売上高2.8%減、客数8.9%減、客単価6.7%増
衣料品49.2%減、住居関連品3.8%減、食品6.7%増(土日休日1日減)
全店(155店)売上高17.9%減

4月度は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛や販促自粛などの影響により、食品は好調に推移したが、衣料品は苦戦、住居関連品も軟調のため、既存店売上高は2.8%減となった。

衣料品は、外出自粛やテレワーク推進の影響により、春物衣料や入園入学関連商品、スーツなどのビジネス関連商品が大苦戦の一方、スウェットスーツなどのホームウェアが健闘した。

住居関連品は、休業・休校、行楽自粛により、化粧品や文具、マグボトル、自転車などが不振だった半面、ハンドジェルなどの衛生商品、製菓用品、玩具などが好調に推移した。

食品は、家ナカ需要を捉え、鮮魚、精肉、青果など生鮮食品が好調だったほか、酒、乳製品や納豆などの日配品、冷凍食品、菓子などの加工食品が売上に大きく寄与した。

なお、ユニーは、決算期を2月期から6月期に変更した。PPIHの100%子会社UDリテールは、4月度は2店をダブルネーム業態店に転換、店舗数は36店だった。

■イズミ(2020年2月期:売上高7443億円)
既存店売上高35.4%減、全店売上高35.9%減

■平和堂(2020年2月期:売上高4336億円)
既存店売上高3.3%増、全店売上高4.2%増

■イオン九州(2020年2月期:売上高2224億円)
会社計 既存店16.1%減、全店14.9%減
総合小売 既存店20.4%減、全店19.4%減
ホームセンター 既存店15.4%増、全店12.4%増
その他 既存店4.4%増、全店12.5%増

会社計既存店 客数17.4%減、客単価1.6%増

■イズミヤ(2020年3月期:売上高2109億円)
既存店6.8%増、全店7.2%増

■サンエー(2019年2月期:売上高1992億円)
既存店3.6%減、総合店1.8%減

■イオン北海道(2020年2月期:売上高1859億円)
企業計 既存店4.3%減、全店64.7%増
衣料 既存店48.0%減、全店47.5%減
食品 既存店3.3%増、全店121.9%増
住居 既存店10.0%減、全店1.8%増

2020年3月から吸収合併したマックスバリュ北海道の既存店実績を含んでいる。

■ミスターマックス(2020年2月期:売上高1223億円)
既存店売上高9.5%増、客数4.0%増
全店売上高8.5%増、客数3.9%増

4月は、外出自粛により自宅で過ごす機会が増えたことから、レトルト食品やチルド食品を中心に食品部門の売上が大きく伸びたほか、ゲーム機やトレーニング用品、テレビや調理家電などの売上が好調に推移した。また、新型コロナウイルス感染症の影響で、ハンドジェルやアルコールスプレーなどの商品の売上が上がった。

■オリンピック(2020年2月期:売上高1004億円)
既存店売上高・食品部門31.6%増の54億8200万円、非食品部門14.8%増の37億9200万円
全店売上高・食品部門29.9%増の54億8200万円、非食品部門14.4%増の38億8900万円

既存店客数・食品部門2.8%増の275万4000人、非食品部門27.3%増の182万9000人
全店客数・食品部門1.6%増の275万4000人、非食品部門27.3%増の186万2000人

既存店客単価・食品部門28.0%増の1991円、非食品部門9.8%減の2073円
全店客単価・食品部門27.8%増の1991円、非食品部門10.1%減の2089円

■PLANT(2019年9月期:売上高921億円)
既存店売上高5.2%増、客数2.7%減、客単価8.1%増
全店売上高7.3%増、客数0.7%減、客単価8.0%増

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