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東京地区百貨店/8月売上は6カ月ぶりマイナスの9.1%減

2021年09月27日 10:20 / 月次

日本百貨店協会が9月24日に発表した8月の東京地区百貨店(12社24店)の売上高概況によると、売上高は約745億円(前年同月比9.1%減)で、6カ月ぶりのマイナスとなった。

8月の東京地区は、デルタ株による感染症急拡大で外出自粛傾向が強まったことに加え、中旬からは政府コロナ分科会の提言を受け、人流抑制のため混雑時の入場制限を実施した影響から、入店客数(10.0%減/5カ月ぶり)、売上高(9.1%減/6カ月ぶり)ともに前年実績を下回った。

コロナ禍前の前々年(2019年)対比では、入店客数(49.6%減)は半減、売上高(35.5%減)も7月よりマイナス幅が13.4ポイント広がり、より一層厳しい商況となった。

商品別では、主要5品目全てがマイナスとなった。衣料品(17.7%減/2カ月ぶり)は、クリアランスの不調やビジネス需要の停滞から大きく数字を落としたが、中旬の気温低下でブルゾン、ジャケットなど羽織ものやカーディガンなどニット素材の秋物衣料に一部動きが見られた。身のまわり品(9.7%減/6カ月ぶり)はラグジュアリーブランドの需要は高いが、婦人・紳士靴やハンドバッグなどは外出機会の減少から苦戦が続いている。

雑貨(3.9%減/6カ月ぶり) は、トータルでは前年を下回ったが、細分類の美術・宝飾・貴金属(8.4%増)は7カ月連続のプラスとなった。富裕層消費の増勢が続いていることで、高級時計を中心に高額品が好調に推移した。食料品(1.4%減)は入店客数減や、天候不順で不作が続く野菜など生鮮食品 (14.0%減)の不調で6カ月ぶりのマイナスとなった。一方、長引くコロナ禍での巣ごもり消費で、菓子(1.7%増)、惣菜(1.5%増)、酒類を含むその他食料品(0.9%増)は底堅い需要を維持し、6カ月連続のプラスとなった。

9月15日時点での商況は、1.9%減で推移している。前々年比では約35%減となり、依然厳しい商環境が続いている。

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