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イオンリテール/昨年より3割お得に「150kgの生本まぐろ」解体販売

2023年01月05日 15:00 / 商品

イオンリテール南関東カンパニーは1月5日、東京都江東区の「イオン東雲店」で、豊洲市場新年初開市で初出荷となる「長崎県産生本まぐろ(養殖)」約150kgを販売した。本体価格は、100gあたり赤身798円、中とろ980円、大とろ1380円で販売する。

<初出荷の生本まぐろ>
初出荷の生本まぐろ

2023年の正月は三年ぶりに行動制限がないことから、都市部を中心に人の動きが活発になり、昨年の年末年始とは違うニーズへの対応が必要となる。その一つが正月明けのニーズの変化対応となる。これまで正月明けは、日常型の品揃えを拡充することで対応していたが、今年は「戻ってくる人が増える」ことに焦点を当て、「ごちそう」食材の拡充も図った。

<生本まぐろの売場>
生本まぐろの売場

南関東カンパニーの奥村太郎食品部部長は、「昨年の消費動向として、消費の二極化が顕著になっていて、南関東カンパニーでも高額商品が好調だった。年末年始は、都市部の店舗は、帰省により客足が落ちるが、年始以降は客足が戻ってくる。年始以降も、二極化の動きが続くと想定して、今年は、生本まぐろを販売する」と企画の意図を解説した。

<奥村食品部部長>
奥村食品部部長

正月明けの5日、豊洲市場が開市し、開市初日は、生本まぐろの初競りが風物詩となっている。この初競りの本まぐろは「天然もの」を中心に行われる。一方で、イオンリテール南関東カンパニーでは、同等のおいしさをもつ「養殖もの」に着目した。この時期、養殖の生本まぐろは寿司店や料亭などの飲食店の営業が本格化するまで、引き合いが少なく相場も比較的安定しており、良質な生本まぐろを提供できる機会と考えたという。

奥村部長は、「初競りの本まぐろは、広告宣伝の意味が強い。天然物のため、品質が価格に見合っているか考える必要がある。当社は、お客様に品質の良いまぐろを手頃に提供することを優先したい。そのため、初競りに当社が参加することはないと思う。今回、通常とは異なる養殖方法を採用した『長崎県産生本まぐろ』を新たに仕入れた」と語る。

<まぐろの解体実演>

今回、展開する養殖生本まぐろ「長崎県産生本まぐろ(養殖)」は、通常、扱う本まぐろの2倍の大きさの大型生本まぐろで、魚体は約150kgとなる。6月にまぐろの好漁場である対馬沖で漁獲した本まぐろを長崎県で半年間畜養した。養殖場は対馬海流の早い潮流の中にあり、本まぐろはこれに乗って運動する。また、短期間の畜養であることから、天然ものの身のきめ細やかさや口溶けの良い脂と、養殖もの脂の乗りの良さを併せもつのが特長となっている。今回、南関東カンパニーの昨年同時期対比で3割程度お値打ち価格で提供する。

<売場は多くのお客で賑わった>
売場は多くのお客で賑わった

南関東カンパニーでは、今年、150kgの生本まぐろを20本仕入れた。1月3日午前中に長崎の養殖場で水揚げし、翌4日に羽田空港に到着後、同日夜に豊洲市場に運ばれた。東雲店では5日に解体実演販売を行ったが、6日の朝に豊洲市場から、東京・神奈川・千葉・山梨の「イオン」「イオンスタイル」81店舗に、市場で解体したまぐろを届け、販売する計画だ。

奥村部長は、「年末年始の動向として、ハレの日の商品だけでなく、日常型商品の動きも良かった。消費の二極化が進む中で、今年の生本まぐろの販売動向を検証し、来年の企画を検討したい」と語っている。

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