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増税後の影響/「支出控えた」3割「ポイント還元制度」利用増3割

2020年01月10日 15:10 / 経営

日本銀行は1月9日、 消費税率引上げ(2019年10月)の影響などを調査した「生活意識に関するアンケート調査」(第80回)」の結果を発表した。

<消費税率引上げ後に支出を「控えた」3割>
消費税率引上げ後に支出を「控えた」3割

消費税率引上げの影響について、消費税率引上げ前に「前倒しで支出した」との回答は約4割。消費税率引上げ後に支出を「控えた」(「支出を控えた」と「支出をやや控えた」の合計)と回答した人の割合は3割台前半となった。

<「前倒しで支出した」との回答は4割>
「前倒しで支出した」との回答は4割

ポイント還元制度が利用可能な店舗での支出については、「増やした」、「やや増やした」との回答が約3割となっている。

<前倒しで支出した商品・サービス>
前倒しで支出した商品・サービス

前倒しで支出した商品・サービスは、「日用品」との回答が最も多く、次いで「家電」、「衣服・履物類」が多かった。

<支出を控えた商品・サービス>
支出を控えた商品・サービス

支出を「控えた」と答えた人に、支出を控えた商品・サービスを聞くと、「外食」との回答が最も多く、次いで「衣服・履物類」、「日用品」、「食料品」が続いている。

<商品やサービスを選ぶ際に特に重視すること>
商品やサービスを選ぶ際に特に重視すること

今後、商品やサービスを選ぶ際に特に重視することは、「価格が安い」との回答が最も多く、次いで「安全性が高い」、「長く使える」、「信頼性が高い」、「機能が良い」といった回答が多かった。

消費税率引上げ後に支出を「控えた」と答えた人(3割台前半)に、消費税率の引上げがいつ頃まで支出に影響を与えるかを聞くと、「来春以降も影響は続く」との回答が7割台前半となった。

また、消費税率引上げ後に支出を「減らさなかった」(「特に変えなかった」と「その他」の合計)と答えた人(6割台半ば)に、その理由を聞くと「ポイント還元制度の利用」や「軽減税率等により価格が上がらなかったから」が多かったという。

<ポイント還元制度が利用可能な店舗での支出>
ポイント還元制度が利用可能な店舗での支出

ポイント還元制度が利用可能な店舗での支出については、「増やした」、「やや増やした」との回答が約3割となり、「増やしていない」との回答は6割台後半となった。

さらに、景況感のうち、現在(1年前対比)については、「悪くなった」との回答が増加したことから、景況感D.I.は悪化した。先行き(1年後)については、「悪くなる」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。現在の景気水準については、横ばいとなっている。

景況判断の根拠については、「自分や家族の収入の状況から」との回答が最も多く、次いで「勤め先や自分の店の経営状況から」、「商店街、繁華街などの混み具合をみて」といった回答が多かった。

現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が減少したものの、「ゆとりがなくなってきた」との回答も減少したことから、暮らし向きD.I.はほぼ横ばいとなった。

収入については、実績(1年前対比)は、「減った」との回答が減少したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。先行き(1年後)については、「増える」との回答が増加し、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅が縮小している。

今後1年間の支出を考えるにあたって特に重視することは、「収入の増減」との回答が最も多く、次いで「今後の物価の動向」、「余暇・休暇の増減」といった回答が多かった。

■調査概要
調査実施期間:2019年11月7日~12月3日
調査対象:全国の満20歳以上の個人
標本数:4000人(有効回答者数2107人<有効回答率52.7%>)
抽出方法:層化二段無作為抽出法
調査方法:質問票によるアンケート調査(郵送調査法)
https://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki2001.pdf

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